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2011年 06月 05日
基本ゼミの宿題
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 6月末の第3回基本ゼミに向けてパーシャル・デンチャーの宿題を出しました。いま困っている欠損歯列の症例提示ということで、初診時だけで経過や結果までは求めていません。20代と30代が半々という今回の人たちがどんなことに困っているのかを確認した上で、中心にする内容を組み立てたかったからです。これまで10年ではパーシャル・デンチャーは彼らにとって関心のある課題ではなかろうと最終回のあまり時間で話していましたが、今年はスケジュールを変え中盤にもってきました。雑誌などで見聞きする発表を見ていると、お年寄りにやさしい歯科医療がどかに行ってしまっているような感じがしてならないからです。
 今年はスタート前からメールのキャッチボールなどもして準備をしてきましたし、宿題のサンプル画像もCDで配布しました。その甲斐あって回収率100%、その内容も見るべきものがありました。患者さんの年齢は50代後半から60代ながら、残存歯は20本をわりこみ、咬合位の保持回復が最大問題でした。
 中央の激しい咬耗のケースも難症例ですが、それ以外は大臼歯の咬合支持はほとんど無く、シングルデンチャー、もしかしたら無歯顎寸前?というケースもあり、われわれの患者さんでは昭和50年代にタイムスリップしたような思いになりました。歯科医としてちょっと羨ましいような気もしましたが、シンビ、ホワイトニングの蔭でお年寄りが放置されているらしいという予測は外れていませんでした。

by my-pixy | 2011-06-05 08:26


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