2012年 06月 11日
5本柱の問題点
 この話、 KA367の話題ですから新設したブログにのせるべきなのですが、前回、書いた続きなのでもう一度こちらにのせます。ようやく皆さんに使って頂けそうになってご紹介の枠を広げたところ、入力時の問題が出てきました。あらためて考えると誤解されそうな点もあったと反省しています。
 問題の5本柱ですが「4犬歯」「大臼歯支持」の二つは Eichnerの分類などと同じで数を数えるだけですから問題ありません。
「咬合力」もよく分からないとしても「異常」は一番下にありますから想像はできるでしょう。しかし「歯周病」となると何をもって「リスク」とするのか、それは初診時に分かるのかなど、人によりさまざまな疑問が出てくるでしょう。最悪は「嵌合位」で、上から下へ事態が悪化していくシナリオを想像することもできないでしょう。完全に○×的項目からはかけ離れたものです。

 現在の大学教育と一年の卒直後の研修を終えたばかりの人が、高齢の患者さんの咬合崩壊症例を手がけることはむずかしいでしょう。このプロジェクトの対象になった人も大半が卒後十年前後の方たちでしたから、そろそろ2本柱の想像はつくでしょう。それが無理ならば実技は更に問題ですから、頭で分かっても実行はできない、やらないから理解が進まないの悪循環です。

最後に「嵌合位」の4ステップについてのアドバイスです。
2.歯列に多少の問題があってもタッピングでクリアな音が出るようなケースはまず安心です。小数歯に多少の異常があっても全体的咬合接触は均等で顎機能には影響ないと考えられるからです。
3.上下に欠損が拡大し咬合平面が乱れてくると見た目にも事態は深刻になります。それでも上下の残存歯が複数部位で正対している場合は、義歯も安定し咬合崩壊には到りません。しかし残存歯が上下、左右に偏在した場合には顎位も運動も不安定になり、ドミノ現症のような崩壊が起こります。すれ違い咬合として恐れられてきたものですが、ここでは咬合支持機能の有無により3と4に分けています。
4.すれ違い咬合でもっともシビアな顎位保持ができないものやそれを通りこしたシングルデンチャーのケースが含まれます。条件的には最悪ですが年齢的な問題も関与するのか経過は比較的安泰です。

「歯周病・リスク高」「咬合力・異常」「嵌合位・残存歯偏在」が咬合崩壊三悪です。

by my-pixy | 2012-06-11 12:13


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