2014年 05月 07日
1枚のパノラマから
 二日続きの好天という天気予報に誘われ、パソコン、コンパクトデジカメとおにぎり2個を担いで電車に乗りました。いまいちだったシャガの花のアップを撮り、「深川の雪」を見るため箱根登山とバスを乗り継いで小涌谷へ。どちらも先週の積み残しでしたが、シャガは一週間で元気がなく、肉筆の歌麿はやはり素晴らしかったが、ナリキン美術館は馴染めず、夕食の材料を仕入れて真鶴到着して一泊です。

f0103459_954750.jpg 一枚のパノラマX線写真から分かることは限られています。しかし他の資料や視診を合わせて見直すと、沢山の事実が記録されていることも事実です。このパノラマは65才の女性のものですが、それぞれの時期に受診した歯科医の薦めに従って処置をされたとのことでした。
 今回の主訴は右上5番クラウンのコアごと脱落ですが、このパノラマを見ていると、片側遊離端から始まって拡大した上顎の欠損の既往歴と、シングルデンチャーに向かうであろう予後が見え隠れしています。不安が一杯の上顎に対し、下顎は咬耗は気になりますが欠損に発展するような懸念はまったくありません。もともとそうした傾向をもっていたのかもしれませんが、上顎2つの咬合支持域喪失と、不適切な対応が咬合崩壊寸前の状態を招いていますが逆転打はないでしょう。一番恐ろしいのは連結された2本のインプラント支台の上顎義歯を装着することに追い込まれることです。
 最近、類似症例を数多く経験していますが、中でも「パーシャル・デンチャー新時代」P70に掲載したケースの下顎14歯とこのケースの下顎は、まるでパソコンでコピー&ペーストしたようです。こちらのケースは埋入した上顎3本のインプラントもすべてトラブルを起こしました。いずれご覧頂く機会もあるでしょうが、シングルデンチャー5分前で今なお苦しんでいます。

by my-pixy | 2014-05-07 10:47


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