2014年 11月 05日
1970年代、テレスコープを使ったか可徹ブリッジを臨床導入したことが、パーシャル・デンチャーに新しい進路を見いだしました。下顎8番の有効活用と組み合わせたこのケースはそのシンボルで今なお健在です。全顎的なケースよりも片側への応用が外科的処置を回避できるとともに次への技術的蓄積になります。 20年ぶりで再会したとき、私と20年の年齢差は逆転していました。風前の灯火の犬歯と1本のインプラントが2/4犬歯の状態をとりもどし、年齢差ももとの状態に戻しました。今やセーリングのお声がかかれば回航でも二つ返事で活躍する元気な高齢者です。ブログにケースプレも残っています。 まだ西も東も分からなかった臨床一年生。困り果てて、ない知恵を絞りあっていた当時の勉強会が、その後60年も続くことになろうとは夢にも思いませんでした。メンバーは入れ替わりましたが、唯一の生き残りにとっては今なお変わらない最上の研修の場です。10年前CTの勉強を始めた頃の一こまですが、20人台が最適人数であることはいつの時代も変わりません。 ひとはさまざま十人十色。患者さんとの組み合わせも、人により、時代により、年齢によって千変万化です。個人の特異性と生体としての普遍性とを求めての旅は最後まで続きます。専門医になるより特技を生かし、視野の広い開業医でありたいと思っています。
by my-pixy
| 2014-11-05 18:38
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