2015年 08月 04日
2本の中切歯はよみがえる
f0103459_1523586.jpgパーシャルデンチャー新時代にもレポートした上顎が危機に瀕した症例です。語る会などでは発表していますが、3本使用したインプラントのうち2本はロストし、残る1本はスリープ状態で残っています。患者さんには申し訳ないので何とか少しでも現状維持をして頂こうと苦しんでいます。
まず失われたインプラントの代わりに義歯床の負担域を変えるためにパラタルバーの位置を前方に移動しましたが,同時にチタン床を使い徹底した軽量化を図りました。見るべき成果はあり、下顎大臼歯の咬耗は進行しているにも関わらず、風前の灯火だった上顎の4前歯の動揺は低下し、一時はなりふり構わず追加していた2本のワイヤークラスプも一つづつ除去できるようになった。
 これに気をよくして中切歯唇舌面の変色した象牙質、コンポジットなどを交換し、失われた自然観の回復を行う余裕も出てきた。両脇の側切歯などの色調形態なども修正して、暗く沈んでいた中切歯の存在感を取り戻した。
 いつもいうことだが2本の中切歯は見事に顔貌の印象を変えてくれた。軽量化のためレジン外冠に換えていた2本の外冠は復活した。「パーシャルデンチャー旧時代」に戻って予後への不安は大幅に減少した。

by my-pixy | 2015-08-04 15:23


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