2016年 05月 08日
補強線? 破折誘導線 ?舌感阻害線?(続き)
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f0103459_8435668.jpg上顎義歯の破折以外に、一次固定されていた下顎3前歯のうちポストが短い左2がコアごと脱落していた。隣の1番の切端、唇面の咬耗も著しく、この義歯が装着された時は、パノラマX線写真の黄色のラインの前歯部支台歯間で剪断し、オープンバイトの臼歯部で圧縮するという使い方をされていたことが推測された。

 地方にお住まいで、その後の処置をされた歯科医も亡くなられて、お子さんの元に逆里帰りをされての来院だった。メインテナンスが打ち切られた時の悲哀は、連休中のわれわれの患者さんにも他人事ではなく、6ヶ月ごとの通常メインテナンスでは見かけない応急処置に追われていた。

 破折対策を考えようとしても技工的対処以前に、予知と術後対策を考えねばならない。アフタケアを含めて対応していける場合と、高齢化でそれが思うにまかせなくなったときとでは、全く様相を異にするので方向性さえ定まらない。

難問山積の高齢者の補綴処置だが、義歯を含む補綴処置では、義歯の安定を最優先する患者さんの思い一つで、習慣的咀嚼側も、義歯を含む嵌合位も容易に変化し、顎関節の顆頭形態までもそれに追随していくことを見せつけられると、われわれにできることの少なさを思い知らされるばかりだ。

それでも未知のことがあるから頑張れるし、楽しみは尽きない。 Never Give Up !

by my-pixy | 2016-05-08 19:28


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