2016年 10月 08日
デジタル化に伴う規格の変更
f0103459_1703421.jpg 上段はスライドかデジカメかで揺れ動く90年代の技工室で、まとめ買いをしていたスライドフィルムなども映っている。それほど高価ではなかったので、カメラ雑誌などと首っ引きで話題に上るデジカメを片端から試していたが、心臓部ができないのだから何れも似たり寄ったりで、本格使用には到らず周辺機器の代用に落ち着くばかりだった。
 35ミリ一眼レフ代替機は写真界すべてを挙げての待望だったが、本命のニコンからも、キャノンからも姿を現わさなかった。その日はこれらの画像の直後、1999年ソニーから供給された撮像素子を使ったニコンD1として登場した。65万円という定価は半端ではなかったが躊躇することなく購入し、その後の一歩一歩は開設したばかりのホームページの最大のネタにもなっていった。このカメラの登場は35ミリカメラシステムデジタル化の皮切りであると同時に、誰もが手を染めなかった分野への果敢な挑戦で、フィルム界の巨人コダック、富士フイルムまでを破局に追い込むことになる。

 反面、ニコン自体も35ミリというスタンダードを捨ててAPSCという新しいスタンダードへの乗り換えを踏み切った。「誰がネコに鈴をつけるか」という逡巡の中で日々は終わったのだ。はっきりした明言は避けながらも、鈴の音は業界全体に鳴り響き革命は始まった。

 それから15年も経つのに、スタンダード変更はフルサイズ、FX、DXなどと曖昧な呼び名で語られている。新規格のデジタル一眼レフに最適なマクロレンズが何ミリかというアナウンスもなく、製造にも手を染めないカメラメーカーの曖昧さを縫って、3rdパーティのタムロンやシグマがその空隙を埋めているのもデジタル化クライシスの名残りだ。
 この混乱で退職、離職したひと数知れず、会社の体質も大きく変わった。ある意味では平成の関ヶ原で、誰かがプロデュースしてくれたら充分大河ドラマになるはずだ。

by my-pixy | 2016-10-08 16:05


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