2017年 08月 11日
欠損段階の分類
f0103459_1632092.jpgCr-Brからパーシャル・デンチャーへの転進を決意したのは1970年のことだったが、この時から特に強く意識していたのは被圧変位・緩圧ということ、経年変化の二つだった。二つの要素は全く別のこととも考えられるが、経年変化を見ていくためには個別に考えられないだけでなく、経年的な歯列の変化がRPDの経過を評価する上で重要な要素になると考えていた。

 また残存歯の減少に伴うRPDの変化は定速ではなく、段階的であること、数だけではなく位置や歯種による影響もあるので、細かな計測は不可能であることもわかっていた。そこで欠損のStageを決める尺度は他の分類と同様な曖昧さを持つことに違和感は持たなかった。

 結果的に1987年「私の臨床ファイル2」パーシャル・デンチャーの100症例提示のために決めた4つのStageは、30年の症例提示のベースとして役立ってきた。今回の基本ゼミの受講生ケースプレの場合も、大きな仕分けとしては患者さんの年齢と、残存歯数、咬合支持などを整理したKA3767によって、まだ見ないケースの概要を判断することができた。
 ただ13症例のほとんどがStage2であるにもかかわらず、咬合状態や残存歯の条件が悪く、予後を考えると可撤性の義歯を選ばざるを得なかった。しかし患者さん術者の両側から、その受け入れには大きな壁があった。患者さんは取り外しの義歯というだけで拒否反応を示し、術者にはそれを押し切る実績も説得力もなさそうだった。歯周病、欠損などの進行に伴い咬合崩壊が目前に迫っていることが患者さんには理解できず、術者側にはその対応策が確立されていないためである。

by my-pixy | 2017-08-11 14:15


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