2017年 11月 13日
台風もなく好天にも恵まれて楽しい三日間でした。準備段階で、本棚の奥にしまわれていた石原先生の1960年の「補綴と生物学」をリニューアルし飛行機の中で熟読しました。用意してきた自分のプレゼンもこの時代の回顧談に終始しているので、あらためて恩師の視点で見直すことになりました。 この書籍、当時、鈴木文夫先生からいただいたコピーなのですが、出版社の医歯薬にも原本はないらしく、古いコピーからの復刻になり、一部はクマモンへのおみあげにしました。まだ読まれた方はなでしょうが、その要旨は折に触れて私のプレゼンにも組み込まれたはずです。前半のCr-Brの部分では明快な石原論文が、RPDの部分では悲痛なばかりの論旨になっていることは、私にとっても大きなショックでした。 「著者もこれに対して深い関心を持つものの一人であるが、未だ当教室での研究は手を染めたばかりで、具体的な業績を発表する段階に達していないから、この総説では補綴学的に見て興味のある内外の文献を、理解しうる範囲で一応整理することにした。それとても著者にとっては甚だ困難なテーマであって、一向にまとまりのつかぬものになったようである。」 同じ時代、すれ違い咬合とペリオに苦しみながら悪戦苦闘を続けていたプレゼンの背景を、あの恩師も悩まれていたことを垣間見て感無量でした。
by my-pixy
| 2017-11-13 09:18
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