2006年 10月 01日
レンズ・マウント
 レンズ交換型のカメラにとって、そのマウントサイズや機構を決めることはきわめて重大な問題です。初期のライカやペンタックスなども、レンズは単純にネジでボディに締め付ける形でした。どちらもその後早い時期に現在のバヨネット形式に変更しましたが、その時点で、旧レンズの行方についてはユーザーからは大きな不満が噴出しました。しかし変更しなければじり貧は避けられない苦渋の選択でした。

 その後も電気的接点や大口径レンズの必要から、マウントの変更はしばしば問題になるのですが、これまでの資産を失うことの怖さからメーカーは保守的でした。デジカメではNO1を続けてきたソニーですら倒産したミノルタのレンズ資産に頼らなければ、デジタル一眼レフには参入できなかったことからもその影響力が分かります。

 フィルム時代の後半、キャノンは大口径化したマウントの強みで、続々、高性能レンズを登場させました。ニコンは大きく水を空けられ、プロカメラマンの評価もレンズゆえにキャノンに傾いて行きます。スペースがないためのレンズ設計の苦しさにニコンは悩み続け、その変更は何度も決断を迫られたはずです。しかしより大きなユーザー層を抱えたニコンには、変更のリスクを背負い込むことはできなかったのです。

 デジタル化によって、フィルムに代わる撮像素子のサイズが小型化したことは、ニコンにとっては、思ってもいなかったぼた餅だったに違いありません。35ミリフィルムより小振りなAPSC化は、相対的にマウント拡大の効果を生むからです。各メーカーが35ミリフルサイズ化を目指ししのぎを削る中、ニコンはそんな素振りさえ見せませんでした。一昔か二昔前の苦渋がよほど骨身に応えていたからでしょう。
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 そして最新の80DとEOS Kissの正面観を見てください。巨大なレンズマウントに苦しむキャノンが一目瞭然です。深海魚のように目ばかりギョロつかせたカワハギには、もはや小型化の余裕などまったくありません。本当はフルサイズの5Dを売りたいのに、こんな奇形魚も売らないと食べていけないのでしょうか?。 (参考・デジタルスクエア05.11.6〜8 APS)

by my-pixy | 2006-10-01 12:56


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