2008年 05月 16日
1本のインプラント・続
f0103459_1125235.jpg 5.14付けで提起した重要ポイントは、下顎の無歯顎には何本のインプラントが必要かということです。
 総義歯が上手な方なら「そんなもの要らない!」と一言で片付けられるかもしれません。でもあまり総義歯が得意でもない私には、やはりしがみつく何かがほしいのです。現に8番一歯が残っているだけで、総義歯にはない効果を上げているケースは数多く経験します。
 反面、床がない高架橋のようなインプラント・ブリッジは大嫌いでしたし、オールオンフォーとかいう工事用三脚みたいなインプラントも好きになれません。義歯床の助けも借りればそんなに大層なものは必要ないはずです。自分たちさえ安泰ならば、相手や周辺のことなどどうでもよいという傲慢な設計です。残存歯を含め2本あれば十分なことは、すでにはっきりしています。支台装置はテレスコープでもマグネットでもクラスプでもOKです。(ただ即重レジンでべたべた埋めたマグネットは例外です。)残るは一本で!の実現が夢なのです。
 あの症例はアバットメント装着後一年未満ですが、あと2〜3年を無難に経過すれば、下顎無歯顎への対応は大きく変わるでしょう。そこにはBとかSとかいう原理がまかり通る世界なのです。不幸にも、無歯顎になってしまった後期高齢者に、チタンの森や林は不要なのです。同世代の歯科医として、少ない侵襲と少ない負担で、快適な生活を送っていただくことが願いです。インプラント以前に、まず過去の歯科臨床を学ぶべきだという主張は変わりません。

by my-pixy | 2008-05-16 09:32


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