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2008年 12月 23日
ゴーストタウン
ゴーストタウン_f0103459_10511583.jpg1967年、葉山あぶずる漁港にあったオンボロ中古艇で始まったヨットライフでしたが、数年して新しいハーバーが小網代湾にできるという話を聞きつけ、海から下見に行きました。
 まだ建設最中でしたが、クラブハウス、電気、上下水道つきの浮き桟橋などヨーロッパでみてきたそのままが急ピッチで進んでいました。東京オリンピックで、江ノ島に近代的ヨットクラブはできていましたが、極度に狭き門でした。漁港に間借りしている生活とは180度ちがうパンフレットをもらって即決、ヨットを預けて帰ったように記憶しています。

 数ヶ月後、本格オープンすると油つぼにいた名艇も舳先を並べるようになり、その片隅でしかし欧米並みのヨットライフが始まります。中古艇を乗り継ぎながら、この沖をスタートラインにする外洋レースに参加したりするようになる頃、写真に並んでいるリゾートマンション建設が始まります。一番左の一棟だけです。建築中の鉄骨に登ってベストポジションを決め1番小さなワンルームを契約しました。
 それから数年ヨットクラブは西武に身売りし、すべてが高騰します。レース生活もピークを過ぎたわだつみはこの地を離れ、係留権もマンションも売却します。さらに10年以上が過ぎ西武は外資系の会社に総てを転売したという話は聞きました。今回何人かが昔を偲んでこのヨットクラブに立ち寄りましたが、林立する建物とは裏腹に、最悪の対応と、人気もないたたずまいに這々の体で逃げ帰ってきました。セリフはみんな同じ「2度と見たくない」でした。

 初代シーボニア・ヨットクラブとともにわだつみのレース活動は終わりましたが、今回大集合した中の何人かは、今もヨットレース界の檜舞台に立っています。
 

by my-pixy | 2008-12-23 11:33


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