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2009年 04月 28日
SXGA+の日立プロジェクター
f0103459_10221167.jpg 愛用してきたエプソンはすっかり影が薄くなり、DLPのTAXANなどに新鮮味を感じています。しかし所詮は小型軽量の枠を抜け出せるものではありません。そんな中で日立からちょっと魅力的な機種が出てきました。

 現在のわれわれグループの主力機EMP 9300と同じSXGA+(1400×1050)で明るさは4000、交換レンズも4種類を揃えています。型番号はCP-SX635Jですが、これまでの同社のハイエンド機に較べると価格は約半分でスタイルはあか抜けしてきました。重量は7.1㎏でEMP 9300の11㎏よりは軽くなっています。何と言ってもSXGA+(1400×1050)でありながら価格も重量も大幅ダウンしているところが魅力です。前のシリーズでもSXGA+機やWXGA横(1800)などを揃えていましたし、この後に長年待望のUXGA機(1600×1200)が出てくればようやく200万画素のリアル表示が可能になります。それでも1000万画素を超えているカメラの能力の1/5以下ですが、ケースプレといえば4枚合成、横4000ピクセル以上の元画像を1/10(面積比では1/100)で提示することに何の疑問を感じない人たちには多少の刺激になるでしょう。
 まだ発売前ですがいずれデモ機をお持ち頂けることになっています。

by my-pixy | 2009-04-28 12:17
2009年 04月 24日
人はなぜ
 ゴールデンウィーク明けから各カメラメーカー合同しての企画のようです。中にはすでに生産は行わなくなったメーカーも入っていますが、再生への祈りもこめてこのタイトルは好きな言葉です。
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 しかしあらためて考えてみるとこの言葉にこめられた旅へのあこがれは、次第に希薄になりつつあります。松尾芭蕉の時代にまで戻らなくても、1960年代、旅に出るときの心のときめきは今でもはっきり覚えています。ひとの話やわずかな情報をたよりに旅に出て行きましたが、予備知識が乏しい分だけ旅には感動がありました。回を重ねても出かける前のときめきはそれほど変わりませんでした。ヨーロッパに通いつめても行く先々で出会うものは違いますし、今度は!と期待することはあっても飽きることなどありませんでした。
 f0103459_13114683.jpg 表通りから外れたところばかり歩きたがる人間にとっては、ツアコンに連れられて歩くパッケージツアーは信じられない旅で「金魚の観光旅行」だなどと悪口を言っていました。しかし今はそれどころではありません。テレビなどに紹介されれば、秘境といわれていたところにもどっと人の波が押し寄せ、グルメとエステを完備した至福のホテルが立ち並んでいるようです。有名観光地は世界遺産で箔をつけてさらに人を厚め、それに外れたところはエコツアーです。テレビで見るくらいなら良いでしょうが、なけなしの時間と資金をなげうってお説教やお勉強はまっぴらです。ボランティアの人たちはことのほか教育熱心なものです。
「人はなぜたびにでるのだろう」◎◎ツアーやいやし旅行は花盛りですが、「たびにでること」は過去のものになったようです。

by my-pixy | 2009-04-24 11:59
2009年 04月 23日
間もなく30年の可撤ブリッジ .2
 09.4.19にアップしたケースをゆっくり見てみました。最初に行った処置は左上7の咬合調整でした。その後義歯床部のリライニングをしながら各所を点検していきました。5の内冠頬面にはピンホールができていましたが(3)カリエスは無さそうなのでサホライトのみで外冠の方を見ていきました。天井は完全につかえ軸面にも多くの当たりが見られます(4)。マージンは丸まっていますがフェイシングは破折も摩耗もなく新品同様です。当時使用していた硬質レジンはフィーラーなしで加熱するタイプでした。患者さんは歯摩剤を使いすぎる人ですがこの部分にはあまり使っていないのでしょう。(5)
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 内外冠の摩耗から維持力は完全にゼロになっています。8番がレストでなくブレーシングが効いていたらもう少し違ったかもしれません。適合試験材は新しいテレスコープには流出不能で使えませんが、このくらいになると抜けは大丈夫なので(6)のように状態が良く分かります。中間欠損ですが上顎6の挺出もあり遊離端と同じような変位がみられます。同じ欠損に固定性のブリッジを装着するとトラブルが多いという事実とも合致します。
 新しくしても良いとはいわれているのですが、愛着のほどは分かりますので私の引退まで頑張ってもらうこととしスポットウエルディングでリテンションを増強しました。製作や修理にたずさわってくれた技工士の人たちにもあらためて感謝したい症例です。

by my-pixy | 2009-04-23 20:07
2009年 04月 22日
CADCAMとジルコニア 3
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クラウンの内面しか削れず咬合面は口腔内で!といっていたCADCAMが、一体何を削るのだろうと思っていたCADCAMが、メタルに代わるジルコニアという素材を得たことはタナボタ的な幸運だったと思われます。これはさておきここではCADとCAM、2つの問題に絞っていきたいと思います。
 これまで書いてきたことは、2つのうちCAMについての昔話です。すでに素晴らしいマシンが誕生した時代に何をいってるのだとお思いでしょうが、私としては悲運の戦艦大和を思い出してならないのです。鉄腕アトムにあこがれて二足歩行のアシモの開発に努力された方々とは、発想の原点がちがいます。二足歩行という大前提があれば、あのオバケマシンはできません。なりふり構わず技工士の手に頼らずクラウンを作りたいという執念が、このモンスターを完成させたのでしょう。

 CADCAM様にジルコニアのフレームを作ってもらうには、形成印象、作業模型製作を終えて修復物の最終形態をワックスアップし、ポーセレンを盛り上げる部分をカットバックしてからです。つまり適合咬合関係など完璧な原型をお渡ししなければならないのです。CAMのお仕事は渡された原型を忠実にジルコニアに置き換えるだけですが、CADの仕事は光学的印象の流れを引き継ぐレイザー計測です。着脱方向を決めると計測が始まりますが、アンダカットなどがあればたちまち「計測不能!」というアラートがでます。取り付け方法を修正したりしても治まらなければ、コンピューター上でPhotoshopの境界線の拡大のようなことをするのだろうと思います。(この部分は推測です。)
 先日も前歯の3本ブリッジ2ケースがこの天の声で返却されました。口惜しいので支台歯形成はそのまま、アナログ技工でエンプレスのブリッジをセットしましたが、口の中にミリングマシンを持ち込めるわけではなし、絶対アンダーカットゼロの支台形成は無理です。それでも押したりひねったりして何とかやっているのです。そうした裏技を止められたら生きていけません。

 もう一つ分からないことがあります。大半のジルコニアは半生な状態で加工されます。その後焼成することで寸法は20〜30%小さくなります。セラミックではいつもつきまとう問題ですが、その修正はどうやって行われるのでしょうか。半端な量ではありませんが、ここでもデータ処理の結果調整されるのでなければCAMの仕事は終わらないはずです。

by my-pixy | 2009-04-22 09:13
2009年 04月 21日
CADCAMとジルコニア 2.
 もう昔々の話になりますが1990年代の始まり頃、セラミックスの加工法をあれこれテストしていました。キャスタブルセラミックスのの対抗馬として選んだのがこの器械です。まず通法どおりににワックスパターンを作り、倣い旋盤とと同じ方法でセラミックのブロックを削るというものです。画像の丸印の部分にワックスパターンが取り付けてあり、その横の自在アームでパターンの表面を撫でていくと、切削ルーム内で連動したタービンがセラミックブロックを削るというものでした。器械の精度はなかなかのものでしたしシステム的にもよくまとまっていましたが、大きな問題点があり採用には到りませんでした。
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 その第一はワックスアップから仕上げまでの総ての操作に技工士がかかり切らねばならないということです。第二はワックスパターンの表面を撫でていくという操作がきわめて難しいということでした。このことがはっきりしたのは元法を変更し、ワックスパターンから鋳造体を製作し同じ操作をすることではっきりしました。精度は格段に上がったのです。この事実は器械の素晴らしさを証明すると同時に、実用性を否定することになりました。
 最先端技術で武装した現在のCADCAMマシンも第一の点は改善されましたが、反対にさまざまな問題を背負い込んでいます。その中でも致命的な欠点はあれだけの装備をたった1回の作業のためにセッティングし専用しなければならないということです。一般工業用なら一度読み込んだデータでいくつもの製品を造るでしょう。それならあの装備も必要かも知れません。しかし歯科技工はまったく一期一会です。歯科技工にCADCAMを持ち込んだことは罪はだまだ続きます。(続く)

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by my-pixy | 2009-04-21 08:29
2009年 04月 20日
CADCAMとジルコニア 1.
f0103459_16565141.jpg 昨年あたりはセラミックスといえばジルコニア、ジルコニアといえばCADCAM一色で、ちょっとうっかりしていたら浦島太郎状態でした。
 1〜2のサンプルケースを試してみて、一昔前に較べればその加工精度はかなり向上し、単冠や3ユニットのブリッジであれば問題なさそうなことは分かりました。少し前向きになりかけたところで、インレーやアンレーはまるでダメ、加工はクラウンのみということがはっきりし、また後ろ向きに戻ってしまいました。1990年代から私の主な適応症はインレーやアンレーで、クラウンは支台となる場合に限られていたからです。基本的に大臼歯からは撤退し、小臼歯も4番主体とあってはそれほどケースはありません。その中で是非ジルコニア!と思うことは僅少なのです。
 オールセラミックスが最大の効果を上げるのは有髄歯の修復物です。無髄歯であればメタルボンドでも大差ありません。たしかにジルコニアはメタルボンドよりはましですが、エンプレスには敵いません。そのエンプレスはブリッジこそは不安ですが、インレー、ラミネートからクラウンまで広い守備範囲があります。
 最後は日本に2台、世界でも数台とかいうこの巨大なマシンです。価格はご想像におまかせしますが、これを駆使しなければCADCAMのジルコニアのクラウンはできないのです。もちろんこれ以下の小型マシンもありますが、カタログスペックでは一般工業界生まれのこのマシンには及ばないといわれています。(つづく)

by my-pixy | 2009-04-20 18:18
2009年 04月 19日
間もなく30年の可撤ブリッジ
f0103459_852484.jpg 1942年生の女性の患者さんです。76欠損を2本のテレスコープと8番のレストで補綴しました。上顎の6は挺出していましたが修正はしませんでした。約1年で上図のように破折しました。マイナーコネクターはエーカース鉤の場合よりは強度をとっていましたが、義歯のたわみが上回ったようです。頬舌幅を狭め断面をT字型にしたメタル咬合面で前後を鑞着しました。この数年体調を崩されていましたが久々の来院でした。

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 もともとメインテナンスの良い方で、義歯床内面が歯磨剤で削られていることぐらいしか異常は見当たりませんでした。それほど優形ではない8番もレストもまだまだ健在。驚いたのは当時の前装レジンです。テレスコープではマージン付近に破折が見られることがよくありますが、この2本は未だ完璧で変色すらも見られません。加熱型の方が光重合より優れているのではないかとさえ思いたくなります。
 当初、維持力低下のために貼っていた箔もなくなっても、維持力が強すぎるようなことはなく外冠のひずみは起こらないことが順調な一因でしょう。リテンションはなくなりブレーシングと患者さんの慣れが機能を維持していると思われます。

by my-pixy | 2009-04-19 18:05
2009年 04月 17日
まだ名のない会
 今スキーシーズンの終わり頃にもちあがった話ですが、もう少し元気でスキーを続けるためにも高齢者支援クラブを始めることにしました。同種の会を見学に行ったり、発起人会という呑み会を重ねたりして、昨日どうやら第1回にこぎ着けました。順調なようでも実行段階では曲折もあり、若い頃だったらドンパチになかねない危機を救ってくれたのは重ねてきた年齢です。
 分からないことだらけでしたし名称も決まらないまま本番になりましたが、メンバーのご尽力で丸の内の日本工業倶楽部という、願ってもない会場を使用できたことは大きなプラスになりました。写真も会の報告よりレトロな工業倶楽部レポートになりましたが、お手伝いのわがスタッフなども時計の針のように回転するエレベータの階数表示などに感動したり、エジプトのファラオに似合いそうな椅子などに舞い上がっていました。地図のすぐ上の写真がわがスキークラブの残党ですが、軽井沢に居を移したお一人はこの日奥志賀から直行で出席してくれました。
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 私にとってはもう二回目の企画だけが心配ですが、やはりこの仲間の一人、最高齢のオリンピック選手法華津氏に来てもらうしかないと心に決めました。ただドイツ単身赴任はこれまでどおりですし、来年の世界選手権代表にも決定したようですから日程調整がむずかしくなりそうです。第一歩はわがHPの人気番組だった「俺はシタース」の作者の奥様経由で連絡を始めました。ようやくメールアドレスもできたようですからこれからしつこく追いまわします。

by my-pixy | 2009-04-17 19:20
2009年 04月 16日
DLPのプロジェクター その3
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 先日加賀電子の営業の方に来院して頂きました。熱心な方で、まったく役立たずだったカスタマーセンターの尻ぬぐいをして下さったのです。もともとは焦点距離が短いTAXANNのフォーカスの不安をぶつけたことから始まったのですが、このことは台形補正の影響だったことが分かりました。私自身はデジタルズーム、台形補正など大嫌い人間なのですが、いつかそれがかかっていて、これがオートフォーカスをおかしくしていたようです。今後はオフにして封印です。
 この後DLPのコマーシャルを聞きながらこちらも反論、プロジェクターを並べて併写すること2時間余、とうとう歯肉の色、歯の色再現の難しさに引きずり込みました。営業氏の始めのDLP賛歌はトーンダウンしましたが、こちらもプラスU2以来持ち続けていた液晶との対比をはっきりさせることができました。
  明るさ、コントラスト比 DLP有利 
  黒           断然DLP
  白           やや液晶
  赤、黄色   華やかだが制御できない液晶、地味なDLP
 画像はTAXANのカタログからのコピーですが、赤黄色の違いなどは下の6つの四角でよく分かります。私の好みはDLPですが機種が少ないこと単なことが泣き所です。もちろん3板式のものもあるのですが物好きな私でもとても手が出ません。一般的なXGA機に限れば、派手好みの方は液晶を、地味めな方はDLPをということでしょうか。

by my-pixy | 2009-04-16 18:09
2009年 04月 07日
コンポジットのシェードガイド
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 シンビ・ブームに合わせてコンポジットのシェードガイドをお届け頂きました。デザイナーにたっぷりお支払いされたとみえ、化粧品のような美しさです。さらに充填剤やパレットなどをまとめたケースは透明アクリルでクリスタルムード。今時の診療室によく映えそうです。しかし木目だらけのわが診療室とはあまりマッチしません。
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 何よりも使い勝手の悪さが際だちます。110と書かれているのが通常のクラウンブリッジ用のシェードガイドです。巾はそれとほぼ同じですが厚みによって色が変わることに対応しようと、各色1.0、1.4,1.8ミリの3段階に作られています。しかしその差はきわめて微妙でものの役には立ちません。実際に口腔内で使うとき、どうやって側面の厚みのある所を窩洞に近づけるでしょうか。それどころか先端部だって巾が広すぎて支台歯が覆い隠されてしまいます。
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 こんなバカな!と電話をすると担当者は海外出張中だそうです。技工室にその海外からきたポーセレン用のシェードガイドがありました。巾は半分の4ミリ以下、自在に曲げられる関節までついています。より小さな部分修復に使うコンポジットのシェードガイドがアイスクリームのへらみたいでアップサイドダウンもこれに極まれりです。

by my-pixy | 2009-04-07 18:29