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2011年 01月 30日
下顎両側遊離端欠損
f0103459_1672778.jpgf0103459_1651781.jpg1932年生まれの男性。初診は1995年です.両側の水平智歯が顎位を支えています。性格はアグレッシブで還暦を前に歩くスキーを始めるや、持ち前の体力を生かし3〜4年後には鳥海山の春スキーに挑戦されるようになりました。この時期口腔内には2つの中間欠損の義歯が入っていました。 f0103459_16145585.jpg
初診から10年後の2005年、右8の築造体が脱落保存不能になり、2つの義歯はリンガルバーで連結しました。

 2008年左8が、2010年には右4がなくなり、当初、臼歯部を支えていた4本中3本の柱はなくなりました。さらに左下4もセメント質剥離に追われ動揺も大きくなっています。f0103459_16511542.jpgf0103459_1659986.jpg

 鉄人を支えるには下顎44インプラントが必至かと考えていましたが、この所めっきり弱気で、破折した右4の抜歯さえ逃げ回られるようになってしまいました。
 80才を目前にして!という気分はよく分かりますので、4点支持回復のインプラント案は撤回しましたが、交叉咬合で切端咬耗も続いている下顎6前歯で80代を乗り切れるか、厳しい挑戦の始まりも予感されます。二人の80才にどんなドラマが待っているかは神のみぞ知るということでしょう。

 ブログの限られた機能で苦心のレイアウトでしたが、ブラウザーが変わればグシャグシャかも知れません。メールでご意見お寄せ下さい。

by my-pixy | 2011-01-30 15:34
2011年 01月 28日
臨床基本ゼミ 2
f0103459_10283253.jpgf0103459_10292040.jpg 基本ゼミを受講される方はお友達からの紹介が多いので、ある程度の予備知識は持っていらっしゃいます。それでも始めにお持ちになるX線写真などはこんな感じです。
 初日のメイン講師、千葉英史先生のお話しや論文をご存じの方も多いでしょうが、X線写真はちょっと違います。何が違うか、どうすれば改善されるかを一人一人個別に、時間をかけてお話しされます。さらに個別指導は宿題にも及びますからゼミの導入としては申し分ありません。
 私ならデジタルのデンタルX線を持ってきた人などとは口も聞きませんが、優しい講師は丁寧に、しかしよく聞けばきっぱりと対応されています。
 それにしてもこの問題、大学も厚生省や歯科医師会もどうしようとしているのでしょうか?。開業に際して導入したばかりの器機を、メチャクチャにいうのは申し訳ないのですが、見えないもので臨床はできないのです。ほとんどの方はこの事実を目の前にしては、改善しか道はなくなられますが、稀には最後のプレゼンまで引きずられる方もいらっしゃいます。
 デンタルほどではないにしてもパノラマもなかなかなものです。私はここでもデジタル化はマイナスになっているような気がしますが、医療用器機との違いは何なのでしょうか?。少なくとも中段4枚でカウンセリングされる患者さんはお気の毒です。そしてその直接の責任は業者ではなくお金を払った院長にあるのです。オレオレ詐欺はここにも横行しています。良いものを見て目を養うしかありません。

by my-pixy | 2011-01-28 10:31
2011年 01月 27日
2011年臨床基本ゼミ
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 地方開催時代から起算すると20年になる2011臨床基本ゼミの日程が決まりました。会場問題で日程決定が遅れていましたが、全10日間、毎回月末近くの23〜25日頃の週末開催です。会場は八重洲ダイビル、受講生は定員15名、講師は下記の火曜会会員12名です。他に昨年受講生だった2名がアシスタントとしてお世話いたします。
 林直也 nao0427@jcom.home.ne.jp、
 中村貴則 weiss-habicht@nifty.com
 事務局はこれまで通り(株)IHS ihs@au.wakwak.comです。
  
   第1回 4月.23.24 千葉英史、鎌田征之
  第2回 5月.21.22 須貝昭弘、長谷川善弘        
  第3回 6月.25.26 金子一芳、筒井純也、斉田寛之  
  第4回 7月.23.24 下地 勲、甲田和行、猪狩寬晶     
  第5回 9月.23.24 松井宏榮、仲村裕之


 このセミナーには他に類を見ない幾つかの特徴があります。もちろん生涯にわたり臨床の基軸になる考え方や手技を身につけて頂くことがその第一ですが、同時にその期間中席を同じくした方々との絆を深めて頂くこともきわめて大切です。毎回第1日目が終わった夜にはその日の内容をふまえて懇親会を行いますが、担当の講師以外もできるだけ手弁当で参加しています。これまでの修了者が一堂に会する「もくあみ会も」定期開催され「臨床歯科を語る会」への架け橋になっています。
 ゼミの進行にはパソコン、デジカメは不可欠のツールで、毎回の宿題などを通して徹底的にトレーニングしますが、これまですべての方が6ヶ月後にはご自分のプレゼンができるまでに成長されています。
 人と人の関わりと、鉛筆とノートに代わるデジタル器機の活用は、かけがえないこのゼミからのプレゼントになるはずです。

by my-pixy | 2011-01-27 21:01
2011年 01月 20日
横103センチ
 元画像はカレンダーの巻末に使ったものと同じですが、プリントサイズをA1からB1に上げたものができてきました。原寸は横1メートルを少しこえましたが、画像の崩れは気になりません。撮影者は同行の萩原君。カメラはD80、手ぶれ防止はないレンズですが、シャッター速度が1/250のせいかまだまだいけそうです。次はA0で横は119センチですが、今度は置き場が問題になりそうです。(ポケットカメラのスナップですが、マイカレンダーの裏表紙とくらべて頂けば、白っぽくなってしまった印刷の無念さをお分かりいただけるでしょう。
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by my-pixy | 2011-01-20 12:58
2011年 01月 16日
補綴と置換
 時代と共に人の考え方も言葉も変わるのはやむを得ないかもしれません。役所の看板や大臣の肩書きもどんどん変化していく中、歯科の専門科目標榜もずいぶん変わったようです。学会の方は日本○○学会ということで私にも分かる名称が並んでいます。ずいぶん影が薄くなったようでも日本補綴歯科学会も上位に名を連ねています。しかし大学の講座名となると十校十色、これでは横の繋がりなどつきそうもありません。
 
 失われたものを回復する行為に、補い綴るという名称をつけた明治の人たちの発想はすばらしいものだったと思います。しかしインプラント時代の昨今、補い綴るという考え方は急速に失われつつあるようです。代わって拡がっているのは一本歯を抜いたら、一本インプラントを埋入すれば良いという考え方です。たしかに中間一歯の欠損であれば、それによって前後の歯を切削しないでよい、という利点はあるかも知れません。もし植立されたのが自家歯牙移植歯であれば、埋入の効果は素直に受け入れられます。しかし置換したものがインプラントであれば、天然歯の経年的近心移動に追従はできませんから、接触関係の不調和が生ずる可能性があります。咬合面材料によっては対合歯の咬耗も大きくなるはずです。

 さらに大きな問題は欠損が拡大した場合です。田植えのように抜いたところに埋めるという発想しかなければ、67欠損になれば2本植立するしかないでしょう。欠損が増えれ当然のようにば埋入本数は増え、置換と補綴との差はどんどん開いて行きます。ブリッジやパーシャル・デンチャーを知らなければ支台歯という発想は生まれず、ただ埋入本数を増やすしかないでしょう。

 長かったすれ違い咬合などとの苦闘を経て、ようやく辿り着いた欠損形態の改変という新時代の幕開けなのに、片側遊離端欠損さえも真剣に考えようとしない置換歯科医療には大きな不満を隠せません。むかし「戦争を知らないこども達」という唄がありました。入れ歯を知らないお年寄りが本当に幸せかどうか答は10年以内に出るでしょう。

by my-pixy | 2011-01-16 16:55
2011年 01月 16日
ソーシャル・ネットワーク
f0103459_8161635.jpg 今朝のバラカン・モーニングの話題です。昨年、仲間うちでも話題になり試しに登録したものの内容が掴めず、それっきりにしているFacebook誕生物語のようなものらしいのですが、すでにゴールデングローブ賞を受賞、アカデミーにもと噂されているそうです。
 3D のアバターなどには魅力はありませんが、この映画はF.B.を知る手がかりになりそうですし大いに興味があります。すでに公開されているようなので、映画としての良さもさることながら、解説番組にもなるだろうと早速出かけてみました。
 東京フォーラムができるまではおなじみのマリオンの下の映画館に行ってきました。戦後チネチッタで作られたイタリア映画などと較べると見ているのが苦痛でした。映像も音楽もこれでもかというほどどぎつく、キーワードはハッキング、シリコンバレー、ヘッジファンドなど好きになれないものばかり。折角の天才も最年少億万長者もハリウッド映画ではこう描くのかとがっかりしました。もっと辛かったのはデジタル時代の人間関係です。

by my-pixy | 2011-01-16 08:30
2011年 01月 14日
大判プリント
 AAPのポスターセッションで発表した人の現物を見て、大判プリントの別な活用を思いつきました。ただ未経験のこと先方のラボに問い合わせてみました。週末にも関わらず丁寧なお返事を頂きましたので、その一部とこちらからの質問を合わせ転載させて頂きます。

ご質問をいただきましたAPSCの画像での拡大可能なサイズですが、B1サイズ(728×1030mm)ぐらいまでは、皆様、プリントされています。ただしこの場合も、プリントされたものを間近でご覧いただくと、それなりに荒れたものにはなります。B1サイズでご覧いただく場合は、ある程度距離をとられてご覧いただくことと思いますので、皆様ご満足いただけているのではないかと思います。
 お休みのところを再三ご面倒をおかけしましたが、おかげさまで問題はクリアになりました。印刷可能な大きさは画像サイズ× DPIで決まるが、現実には見る距離によりが差がでるので、画像内容や目的により多少の許容幅はでるというお話しと理解しました。
私の現有するカメラの画像サイズ(大)で横4928ピクセルですから出力解像度を300DPIにしておいても、厳密には横41.7㎝までしかプリントできないわけですが、その2倍ぐらいまでは結果オーライで使われているということかと思います。JPGなどの画像圧縮がかかればその分だけ画像は崩れるので、TIFFなどを使用した方が良いというご意見も理解致しました。

 いただいたメールにございましたこと、私がご説明させていただきたかったことと相違ございません。なお、フォルムからのスキャンデータは、今まであまり良い結果となっていないこと、付け加えさせていただきます。
 結局きれいなプリントの王道はJPGさえ歓迎できないというきびしさで、ポスターの場合の甘さは見る側次第ということになるようです。このようにプリントアウトや印刷となると、日常的な使用が72dpiのみでディスプレーやプロジェクターまかせという弱点が暴露されます。ただその抜本解決となると撮像素子の大型化が必要で、35ミリフルサイズでは止まらず6×4.5など中判カメラも必要となりますから容易ではありません。

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by my-pixy | 2011-01-14 08:38
2011年 01月 13日
スキー伝来100年
 先日見慣れぬ手紙が届きました。今年も2週間後には白馬に出かけますが、送り主はご無沙汰して久しい八方尾根からのもので、この地の開発に尽力されこの地でなくなられた福岡孝行氏の30年祭のご案内です。1970年生まれのわだつみとのつき合いよりも少し前の話です。
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 今年はスキー伝来100年とかで日経スポーツ欄にも4回連載の記事が続きましたが、素人編集者の悲しさで口伝えと軍隊の記録で有名なレルヒ少佐の話以外は全くピンボケ。斜陽産業になっているスキ場を観光資源として再活用しようなどという訳の分からぬ話しになっていました。辛うじて最後に登場した私と同世代の三浦雄一郎氏のコメントで本来のスキーの話しに戻りましたが、あのトニーザイラー フィーバーも知らず猪谷千春の話しも聞いてこない編集者には開いた口が塞がりません。
 雄一郎さんの父親 三浦敬三さんは100才まで現役スキーヤでしたし、その方に八甲田で直接スキーを教わったことなどを思い出すと、自分が100年の歴史の大半を経験し幽霊世代に入門しつつあるのを感じます。本業でなくても「伝統と継承」などというスローガンの実現は容易なことではありません。

by my-pixy | 2011-01-13 09:49
2011年 01月 11日
カーボン紙なしの咬合調整
f0103459_19175771.jpg 長ーいトンネルを抜けてクラウンブリッジ用の適合検査材ができあがりました。1本の電話から始まってこの日まで実に長い年月でした。できたものは色つき付加型シリコン印象材だけですが、この間に噂もなかった堂々たる新本社社屋ができあがり3月にはお披露目があるそうです。
もう止めた!と何度わめき散らしたか分かりませんが、終わって見れば実に多くのものを学びました。会社がらみのお付き合いでは第2松下政経塾でも開きたいと思うほどの経験もしましたが、本業で「適合」を見つめ直すことができたことは何よりでした。CADCAMばやりのこのごろ、歯科臨床の原点は手作業!という確固たる指針を与えられました。

by my-pixy | 2011-01-11 07:59
2011年 01月 09日
咬合面のリシェープと短縮歯列
f0103459_1034412.jpg 自分の年齢とともに患者さんの年齢層も移り変わります。開業地や得意科目にもよるでしょうが、平均年齢と自分の年齢はいつも一定の関係です。それに較べると平均残存歯数は急速に伸びているようです。私の医院から総義歯がほとんど無くなって久しくなりますし、8020ですら努力目標ではなくなりつつあります。一方で急速に変わりつつある人口構成に伴って同年世代は増加しています。 
 年齢と共にアルコールの摂取量は落ち、食は細くなることも患者さんとよく話題になります。そうなれば歯に対する期待も当然変わってきます。歯ごたえのあるものは食べたいとは言われても、分厚いステーキにかぶりつきたいなどという方はいらっしゃいません。他の楽しみは減ったけれどおいしいものを食べる喜びだけはなくしたくない。痛くなるのはごめんだ。これが最大公約数です。
 次々と流行を追いかけるトレンド商品ではありませんが、急速に人口比中の多くを占めつつある方々の指向を無視して良いとは思われません。左図はニュースなどにもよく出てくる年代別人口比の推移ですが、さらにこの傾向は続くといわれています。

 こうした中で私の医院でしばしば求められるのは、咬耗した大臼歯のリシェープです。咬耗によって頬舌幅が増した咬合面は負担増だけでなく、頬粘膜を噛むなどの問題には私自身も悩まされています。これはオープンバイトの私に特有のことではなく、エナメル質のチップなどを含め大臼歯によく見られ、リシェープによる改善は好評です。
 かねがね7番一歯の欠損は、補綴しないことを自分の指針にしてきましたが、最近では条件によりその幅を67にまで広げても良いのではないかと思い始めています。このことについてはまた項をあらためて書きたいと思いますが、総義歯で28本の人工歯を並べることも再考しても良いのではないかと思います。

by my-pixy | 2011-01-09 12:40