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2011年 10月 31日
臨床歯科を語る会 事後抄録
f0103459_1234974.jpg 10月末日発行の目標を達成しました。
 遅くとも年内といいながら果たせなかった何年かもありましたので喜びも一入です。これで7月の興奮も冷めぬうちにその記録を見ていただけ、来年に向けての計画にも拍車がかかることと思います。時を同じくして配送センターからの発送も始まっていますから、今週中にはお手元に届くと思います。ただDVDだけが間に合わず、次の実行委員会からのご連絡に同封させていただきます。
 原稿の色調整についてもいろいろ試みましたが、思い半ばで来年に持ち越しました。残りの半歩については執筆者にお願いするしかなく、いずれ実行委員会を通じてご連絡します。   
 下の画像は今回の内容見本ですが、商業誌と比較はできない問題点があります。。X線写真もRGBのままというプレゼン画像からの印刷には無理があり、これ以上のレベルアップには原稿への介入が不可欠です。(拡大可)
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by my-pixy | 2011-10-31 12:34
2011年 10月 30日
歯根膜活用術
f0103459_8161848.jpg 始め聞いた時には「そんな短期間で?」と思いましたが、最後はしびれをきらしてつい「まだなの?」と言ってしまった別冊ができあがりました。
 いつも蚊帳の外にいて、何かご指命がくれば「Yes SIR」といいながらぶつぶついって、部分限定のお手伝いをするだけでした。いったん始めたら自分にも絶対妥協は許さないSIRの忍耐も仕事量も、フルマラソンの世界のことだからです。
 鬼かとも思う「SIR」には「フカナサケ」という一面もあり、55周年という企画自体もそうでしたが、ときどき思いもかけないプレゼントが投げ込まれます。「パーシャル・デンチャー新時代」以来6文字のカタカナの扱いには苦労しますが、55周年のタイトル「歯根膜の魅力」今回の「はじめに」などを経て明確な理念に結実しました。

 一本4ページ限定、内容を象徴する一枚の画像、3行に要約した「ポイント」など、これまでマラソンランナーだけだった風景がわれわれにも見えてきました。「なんか嬉しくて用もないのに手にとってパラパラとめくってしまう」という言葉にその思い入れの深さと難コースの記憶が偲ばれます。だらだらしたケースプレからの巣立ちをうながすモニュメントにもなりそうです。

by my-pixy | 2011-10-30 08:16
2011年 10月 24日
真名板鯉太郎君からのラブレター
 昨日、これまでチェック・ポイント(リスト)として作ってきた画像をチェック・シートに流用しましたが、一般的な症例全体を目指した項目だてと、個別のケースの審査項目としてのリストとは微妙に異なり、後者では項目ごとに評価的な記載が必要なことが分かってきました。
f0103459_121137.jpg 今朝、鯉太郎君がテストして送ってくれたサンプルでも、こちらの思いが通じていないところもあれば、使用者が書き込みたいのにまごついているところも目につきます。メル友相手でもこの始末ですから汎用にはまだまだ多くの変更点が出てくるでしょう。

by my-pixy | 2011-10-24 12:01
2011年 10月 24日
風の彫刻家 新宮晋さん
f0103459_8435764.jpg 昨日の日曜美術館の感想です。再放送ですし知らないのは私だけかもしれないのですが、その作品、展示の仕方から始まって、ご本人の人柄、VTR出演された生命誌研究家の中村桂子さん、能楽家の大倉源次郎さんまで皆さん一貫して深いが爽やかな方たちで、番組全体までがテーマの風そのものでした。
f0103459_12422459.jpgなかでも10年前、世界六つの大自然のなかで行われた、ウインド・キャラバンは何れも心ふるわすモニュメントでした。その新宮さんが鯉のぼりを究極の姿と話されることにも惹かれました。
 また番組中でゲストから紹介された有名な句「秋来ぬと目にはさやかに見えねども,風の音にぞおどろかれぬる」も作品の雰囲気にぴったりでした。
新宮晋オフィシャルサイト

by my-pixy | 2011-10-24 08:59
2011年 10月 23日
咬合崩壊チェックシート・お終い
f0103459_1131475.jpg ながながと続けてきましたがこれでお終いです。皆さんのご意見で細部修正はあるでしょうが、30年前の「語る会事前抄録」のように広く長く使われることを祈っています。

 終わってみると言いたかったことは下の画像のようなイメージだけかもしれません。

by my-pixy | 2011-10-23 10:42
2011年 10月 21日
下顎前歯部
 小数残存歯になっても大半の症例では下顎前歯群は残存しています。(第6回の6枚のパノラマでも下顎前歯群はすべて残っています)
 32本の歯牙の中で最も小さく弱々しい歯がどうして最後まで残るのかはかねがね不思議に思っている現象です。もちろん両側の下顎犬歯に守られて一群になっているからということはあるでしょうが,それにしても不思議ですし,いつもそうであるならば下顎総義歯などはとっくに姿を消してもよいはずです。
 こうしたことを考えることこそ欠損歯列分類の役割だったはずですし、いまインプラントの適応症を考える上でも出発点はこうしたひとの歯の経年変化です。All on four なんてそれからで十分です。

f0103459_1711046.jpg 上はよく登場するすれ違いのケースですが、ここでは下顎前歯は兇器と化して上顎顎堤を叩き壊して行きました。ひ弱なんて言葉はまるであてはまりません。かっては左上にも豊かとまではいえないまでも右なみの顎堤はあったのです。そこでシングルデンチャーにもちこんでいればこんな情景にはならなかったのです。まちがった歯牙保存が引き起こした悲劇です。

 一方、下の方はわれわれの歴代勤務医が担当していたケースです。84年のパノラマから大臼歯が失われるにつれ処置は繰り返されました。とくに間違いがあったとは思われませんが、いまは短縮歯列で義歯は使われていません。始めは切端の咬耗だけでしたが、次第にエナメル質の崩落が続き、今は小さな蟻塚のようになっています。聡明で素直な方で、われわれの方針はすべて受け入れてくださいましたが今は咬耗、咬合低下とも一段と進んでいます。

 生存率はきわめて高い下顎前歯群。昨日の小さな画像では2本の前歯が長期間、全顎の義歯をサポートしている姿も見て頂きました。解剖的形態もシンプルで小さいながら長生きする下顎前歯群は、Eichner などにも注目してもらえませんでしたが、犬歯とグループを組めば抜群ですし、その援護を失っても最後の咬合を支える役割を果たしているようです。

by my-pixy | 2011-10-21 09:43
2011年 10月 20日
咬合崩壊のチェックポイント
f0103459_8383716.jpg今回シリーズの結論です。
 上はもくあみ会時点でのもの,下はこのところ毎日手を入れているものですが 、連載も長くなったのでアップしました。
 上の画像の2枚の正面観はともにペリオのケースでしたが、この状態になってから20年間時が止まったように変化がありません。左は risk 2、右はrisk 3の代表例です。

 下は歯式をフル活用すればそれだけで多くのことが分かるという提案です。一番上の3行は欠損歯列を見るに当たって考えるべき三箇条です。
 下の2つの囲みは昨日のパノラマで解説したような見るべきポイントを列記しています。色分けでも分かるように検討はあくまで大臼歯、小臼歯、犬歯、前歯などというように歯種別に行いパノラマとの対比を前提にしています。大臼歯で歯根分割をした場合などはフォントサイズを落として表記すれば実感に近くなるでしょう。

f0103459_14195191.jpg 実際に行う作業はパソコンに前図のような歯式を書いておけば、欠損しているところや保存できない歯牙を背景色で塗りつぶしたり、危ない歯は小さめに縮小するだけです。
 このケースでは左上犬歯がなく小臼歯も弱体な偏在症例で、何らかの改変を行わない限り全顎に亘る大きな義歯装着が避けられないこと、それとの関連で左下に片側遊離端欠損の処置が必要になることなどがはっきりします。

by my-pixy | 2011-10-20 08:35
2011年 10月 18日
欠損形態の分類.5・Eichnerだって
f0103459_1629282.jpg どんな分類でも完璧ということはありません。多くの人に使われているEichnerの分類にしても、A.B.C.3つのグループのAやCはほとんど使われることはありません。10のグループのうち使われるのはBの4つばかりで、単冠や総義歯の説明にこの分類を使う人はないでしょう。
 さらに同じB2のなかに、下図のような多種の形態が含まれてしまうことにお気づきでしょうか。B2だから楽勝と思っても片側に偏った右上のケースなどはとんでもない難症例になるはずです。
 臼歯部の咬合支持を重視したこの分類では、通常、前歯部は残存しているということで話されることが多いのですが、意地悪な見方をすればこんなことも見逃されています。分類のために一つだけのスケールを使うことの危険性を示しています。
 一つの咬合支持域は2歯ずつを想定していますが、同じ支持域の中で1歯ずつがすれ違っていることだってあるでしょう。分岐部病変で1/3になった分割歯のこと、大臼歯部がほとんど分割歯のケースなんて考えたくもありません。

by my-pixy | 2011-10-18 17:20
2011年 10月 17日
欠損歯列の分類.4
欠損歯列の診断や、パーシャル・デンチャーの設計を目指した欠損歯列の分類だったが、夢は破れイニシアル・プレパレーションやプロビジョナル・レストレーションなどの手法を取り入れて、初期治療で反応を見ながら次を模索するという方法に落ち着きました。非効率的な方法であることは否めませんが、トライアンドエラーで個別対応への道を開いたと同時に、治療や処置を一定の流れにのせることができるようになりました。
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一つの分類では症例の状態を表現できないため、いくつかの分類を併記、表示するようなことも日常的になっていますが、「欠損段階の分類」の提唱者としてはそろそろ数合わせを卒業して、「咬合位安定症例」と「咬合位崩壊症例」の二つに大別して考え、その後には別なスケールを当てることを想像しています。

by my-pixy | 2011-10-17 15:30
2011年 10月 16日
欠損歯列の分類.3
f0103459_91873.jpg  Eichnerの分類の優れている点は十分理解しながらも、当面の問題であるすれ違い咬合用としては、咬合支持と受圧だけでなく、加圧要素の表現にも役立てたいということで「咬合支持指数」という方法を考えました。
 今でも悪い方法ではないと思っていますが、数値化はできてもグループ化したり分類には向かないという点が致命傷になりました。折しも症例の経過を左右するのは欠損形態だけでなく、ペリオ、咬合など多くの要因があり、イニシャル・プレパレーションやプロビジョナル・レストレーションの動的経過の中で処置方針は考えねばならないことがはっきりしていました。

 過去のものになりつつある欠損形態の分類から抜け出すために、もっとも簡単なものにすべきだと考え、多様な欠損を4つだけに分ける「欠損段階の分類」に移行しました。

by my-pixy | 2011-10-16 19:24