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2012年 11月 28日
白い歯変遷
f0103459_10193880.jpg 初めての処置は左上の2番でのメタルボンドで1988年のことで患者さんは20代前半のことだった。この頃はポーセレンジャケット冠が行きづまりオールセラミックスはまだなくメタルボンド以外に行き場はなかった。
 下顎4番がメタルボンドになったのは2001年のことだが、部分被覆冠の唇側マージン設定を迷いながら有髄歯のままメタルボンドにしたが,ガイド面は切削を少なくしながらメタルにしたいとパンダのようになった。
 2012.11月、中切歯遠心のカリエス処置の都合もあり、23年経過した2番のメタルボンドを撤去した。中切歯は近心にもカリエスがあるが2箇所から充填し、2だけはオールセラミックスに交換する。
 パンダの目はガイドとしても有効に機能しているようだが、周辺部とくに下方にはチッピングが拡がっている。どんな修復形態とすべきだったかの答は難しいが、期待をこめての次のトライが5番のeMaxである。

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(2012.11.9 硬質レジンの続き)
タルギスの後始末もeMaxで行った。堅すぎることだけが心配の種だ。

by my-pixy | 2012-11-28 19:25
2012年 11月 19日
故・岡部 健先生追悼緊急シンポジューム
 臨床現場主義をつらぬかれた方だったらしく文献や著書などはあまり見あたらないので、どんなことでももう少し知りたくて仙台へ出かけました。この街、初めてではないのですが講演会場と夜の町しか知りませんでしたので、東北大学のキャンパスのスケールにはまずビックリしました。(上の画像)

 百数十人ほどの小さな集まりでしたが、生前親交があり亡くなられる前夜までご一緒されていたというような方ばかりで、期待していたようなお話しを皆さんから聞くことができました。始まりはタナトロジ-研究会、チャップレンなどなじみない言葉にふりまわされていましたが、途中から聞く側の視点を固定できるようになりました。(たぶん歯科医はいなかったでしょう。)
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 大学での臨床研究から外科医長を経て成人病センターへ、岡部医院開業から爽秋会設立へとい流れの中で緩和ケアを軸にした死生観にまつわるきわめて困難な課題に取り組まれ、ご自身の末期ガンとの戦いや、3.11といったさらに大きな問題にも正面から取り組んでこられたわけです。

 どの一部をとっても破天荒な戦いだったと思われます。シンポジストの言葉を借りれば、岡部的な手法で、飲み,腹を割って語り合い、同志をふやす。「おれの肝臓がこわれるか,看取りのシステムができるかの勝負」(口癖)「こんな研究会、もう二度とつくれないぜ。今の自分にもそのエネルギーは残っていない。」と医療関係だけでなく哲学、倫理学、宗教者、心理学者なども組み込んでの活動されてきたようです。演壇に法衣をまとった方がお二人もいらして、中段で仲間としてのお話をされていました。臨床宗教師の育成も緒についているとのことでした。9月のご葬儀の時もこのお一人が故人と対話されるような形で進められたそうです。
 皆さんのお話の中に良く出てきた岡部先生の言葉として「○○で困っている人、悩んでいる人がいる。それをほうってはおけないだろう!という現場からの発想がたびたび指摘されていました。テレビ番組の対談の中でも一人の患者さんとの出会いが、次の大きな行動のきっかけになったお話しは何度かありましたし、根っからの臨床家だなと思わされることがしばしばでした。

 テレビで対談されたり、文春の原稿をまとめられた奥野修司さんのお話などは、書籍としてまとめられるようです。また爽秋会の活動報告の中にはいくつかの岡部先生の原稿のPDFが載せられています。

by my-pixy | 2012-11-19 10:10
2012年 11月 15日
自然薯
 自他ともにゆるすタケノコ掘りの名人からのプレゼントです。大地の恵み、ふるさとの味とプリントされた自然薯生産組合の段ボールから、シッポがはみ出した梱包で到着しました。段ボールは長さ1メートルですから10センチ入りきりません。笹の棒を添え木にテープで固められていました。この先端まできれいに掘り出したかった思いが伝わってきます。上から数十センチ、とぐろを巻いた部分をきれいに取り出すことで普通の人ならヨシ!とするところでしょう。包丁を入れることがためらわれます。(2009.11.タグ食べ物)
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by my-pixy | 2012-11-15 11:23
2012年 11月 11日
いのち・つながりの中で ・私にとっての3.11
f0103459_13183488.jpg 土曜日の午後、あてもなくやンネルを回していてこの番組にゆきあたりました。重いタイトルでやや戸惑いがありましたが「今、ここにはツナミ以前の何の面影も残ってない」というファーストシーンと。淡々としたナレーションに引き込まれました。

 ところどころにご本人の実体験を説明するためのシーンも出てきますが。90%以上は聞き手のアナウンサーと岡部先生の対話で、東北大学卒業後呼吸器外科医としてスタートしてから、その節々で出会われた印象に残る患者さんとの思い出を、医師としてより患者の視点からふり返られていることが印象的でした。

 40代前半のころ、治癒が望めない患者が自ら退院してしまい、初めて在宅での看取りを経験されます。在宅緩和ケアで住み慣れた家で家族に囲まれて、身体的にも、社会的にも、病院よりもはるかによい患者をみて「一体、おれは何をやっていたのか」と思い、終末期の患者をどんどん家に帰しました。当時は、一つ一つの経験がとても新鮮でした。」

「その後在宅緩和ケアを目指し1997年に岡部医院を開きました。在宅で良い看取りをするためには、医師や看護師だけでなく、作業療法士やソーシャルワーカー、介護員、鍼灸師、臨床心理士など多職種の緩和ケアチームが出来てしまった。結果的に、それは他の国の在宅ホスピスと同じやり方でした」。この後、岡部先生ご自身の胃がんが発見されます。

 こんな中で大震災は起こりました。総人数90人ほどになっていたスタッフの要だった看護師さんがツナミで亡くなられました。医局のミーティングにはいつも見守っている彼女の遺影があります。また多くの看取り経験をふまえて「お迎え」体験に注目されるようになります。一昔前「臨死体験」などともいわれていた体験を多くの人が語ると云うことです。
 ラストシーンはお寺の境内か、末期の方々のはなれのような小さな家が点在する小さな森の光景でした。その一隅にはツナミで亡くなった看護師をイメージしたお地蔵様が、赤子を抱いてひっそりと佇んでいました。

(岡部 健先生は本年9月27日に亡くなられました。今週末11月18日、東北大学で追悼シンポジュームが行われます。また文春12月号に亡くなられる6日前の対談が掲載されています。)

岡部健 室長 こころの相談室

by my-pixy | 2012-11-11 13:33
2012年 11月 09日
ファイバー入りの硬質レジン
 今から考えると1990年代は修復材料が大きく変化し時代でした。惨憺たる結果に終わったキャスタブルセラミックスもありましたが、接着がほぼ安定し、エンプレスがその後を引き継いでくれました。この時期、イボクラーがレジン領域で精力を注入していたのがタルギス&べクトリスでした。
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 エンプレスでのお付き合いで、本社から最新器材とトップインストラクターを派遣して、早朝から深夜にわたるデモンストレーションをして頂きました。(写真2.3.4.5)私としてはエンプレスの成果にほぼ満足していましたし、ボートやヨットを作るFRPと同じこのシステムには後ろ向きでした。白水貿易や優秀なインストラクターの熱意に押されながらも、意地悪な課題を次々と出して困らせました。(7.8.9.の写真のようにファイバーを切断した後の仕上げの問題などです。)

 臨床にはほとんど使いませんでしたが、器材を置いていってくれた間に1〜2のアンレーなどを試したようです。もうすっかり忘れていましたが、先日上顎4番のeMaxの対合歯におかしなレジン充填を見つけました。カルテを見たところメタルコアつきのアンレーでテストしたことが分かりました。マージンは欠け咬合面は真っ平らになっています。撤去作業では素材の固さ、脆さ、接着状態など多くのことが分かります。タルギスが生きの残れなかったのは当然ですが、タービンも受けつけないような最新のeMaxもメタルの優しさには遠く及びません。硬質レジンほど簡単にNGにはならないでしょうが、eMaxも今後には十分の警戒が必要です。丈夫なだけにより危険かもしれません。

by my-pixy | 2012-11-09 16:54
2012年 11月 08日
ライティング
f0103459_1038630.jpg 今に始まったことではありませんが、写真にとって光ほど重要なものはありません。色も重要ですが色と云っている中には透明感も含まれています。昨日の硬質レジンインゴットの写真などはその悪質な例です。
 われわれの口腔内写真は、風景写真でいえば太陽を背にした順光光線下の撮影で、形だけを写し取る面白さもない写真です。口腔内はリングストロボ頼りでそれもやむを得ないのですが、たまには工夫も必要です。この遊離端欠損義歯、遊離端欠損部分を限界ぎりぎりまで延長する必要に迫られました。対顎との関係で7の人工歯を外して床を延ばしましたが、それをはっきりさせるため光源を動かしてみました。

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 下の人形は北欧のトロールですが、光の方向や位置を変えると表情まで変わってきます。リングストロボをカメラから外し、白い反射ボックス内で撮っています。ときどきこんな遊びもないと楽しくありません。

by my-pixy | 2012-11-08 10:41
2012年 11月 07日
オンリーワンと大量生産
f0103459_8395629.jpg 上の画像は削り出しに使う硬質レジンのインゴットです。インプラントの上部構造の材質に事欠いて、硬質レジンで一挙に失われた歯根膜まで取り戻すというコマーシャルには開いた口が塞がりません。撮影のライティングでごまかしていますがシェードはA2だけで、インゴットは単色ですからステインか何かを塗りまくって厚化粧をするのでしょう。単冠のみでブリッジ用はありません。固いが摩耗は大きそうです。

 下の記事は今朝の日経朝刊です。3Dプリンターの話は2010年4月に2回書いています。ちょうどeMax 導入で揺れ動いていた時期で、CADCAMではなくプリンターを使うという発想には驚きましたが、体制に変更はありませんでした。今はプリンターのインクの代わりに光重合レジンのようなものを使うようになってきたようです。

 問題は「速く安く誰でも」です。歯科臨床の中では間接法がそのターゲットになり、その担い手である技工士は渦中に立たされています。技工士学校は次々と閉鎖になり、卒業すれば離職者続出という中で大学昇格などという話を聞くと、田中真紀子文部科学大臣にエールを送りたくなります。
「もの作りの伝統」は日本のお家芸ではなかったのでしょうか。歯科医までもが間接法を軽視しコンポジットレジンに明け暮れして良いのでしょうか。

by my-pixy | 2012-11-07 08:53
2012年 11月 04日
留守宅訪問
f0103459_16403246.jpg冬を間近に素晴らしいお天気でした。何時もやってくるトンビ (かどうかはわかりませんが)気持ちよさそうに窓際をかすめてとんでいました。もう少し良いショットが撮りたいのですが、待っていても腕が疲れるだけです。

 唯一まともな1枚は、数年前海側の大きな木の枝おろしをした後の下の写真ですガ、こんなときいくら待っていたってくるわけがありません。鳥の写真は身近にもセミプロがいますからそちらにおまかせですが、今日の話題は上のチラシです。

 わが家も滞在日数がめっきり減ってだんだん薄汚れてきたので、先日大掃除を大工さんにお願いして帰ったらポストにこんなチラシが入っていました。あまりタイミングがぴったりでびっくりしましたが、関連はないようでした。一人ではとてもできないようなところまできれいにして頂いてお天気のように快適でした。

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by my-pixy | 2012-11-04 16:56
2012年 11月 03日
臨床歯科を語る会
f0103459_9133060.jpg 予定よりは少し遅れましたが、2012臨床歯科を語る会の耳語抄録ができ上がりました。会当日から4ヶ月が過ぎてしまいましたが、当日の発表から息つく暇もない原稿督促にご協力頂いた方々には厚くお礼申しあげます。

 一見すると昨年の残り物を送ってきた?と思われるかもしれませんが、製作法には大きな変更がありました。その第一は今年の語る会当日にお披露目になったNDの会5周年記念誌に次ぎ、われわれの周辺では2冊目のオンデマンド印刷による出版物です。一般的には印刷法の違いなど関心は持たれないでしょうが、この会のようなグループの出版物としてはかなり大きな意味を持っています。

 従来のオフセット印刷は大量製作を前提にした方法のため、少なくとも1000部程度は製作しないととんでもないコストになり定価もつけられません。反面、一端準備をしてしてしまえば、それ以上はほとんど紙代だけのただ同然という長所も持っていました。昨年までの一人2冊配布という方法はそのための苦し紛れの手だったのです。

 これに対してオンデマンド印刷はカラーコピーを製本したような方法ですから、10部、20部といった少部数でもオフセットのようなイニシャルコストはかかりません。どこが2つの方法の分岐点になるかはまだはっきりしていませんが、200〜300部でことたりる語る会事後抄録のようなケースには後者に向いていることは間違いありません。その移行のための混乱もありましたが、NDの会と2度のトライアルで結論は出たと思います。RGBだCMYKだという変換もなくなり、プレゼン原稿からストレートに製作にかかれることも魅力です。

 来週には皆さんのお手元に届くと思いますのでもうしばらくお待ち下さい。

by my-pixy | 2012-11-03 10:11
2012年 11月 01日
11月    月の道
f0103459_12213484.jpg 秋になるときれいな月の出を見ることがよくありますます。中秋の名月が夜空に輝くのも見事ですが、その前に水平線から顔をだした月から一直線に月の道がかかる時間帯が私は好きです。月が昇りきるとこの道は次第に消えてしまいます。
 
 対岸の明かりは房総半島の海岸線です。

by my-pixy | 2012-11-01 12:22