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2015年 07月 31日
一次固定からの解放・1992.6
 大きな骨吸収や動揺が前歯大臼歯部に限られ、一次固定の切削が犬歯小臼歯部に及ばず、残存歯すべてが左右対称な咬合支持歯という幸運に恵まれたことが、この後の経過に大きく影響することになる。
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引退してキャンピングカーでの国内旅行を楽しまれた後、山梨での生活を楽しまれている。この後下顎の5.5が根面キャップになったがこれまた対称的で喪失はなく、パーシャルデンチャーは修理して使われているとのことである。(2015.8) 100才までの予後を見通しても下顎の両犬歯は間違いないだろう。

by my-pixy | 2015-07-31 16:30
2015年 07月 30日
一次固定の末路・第3回
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一次固定が崩れ始めたのは初診から15年目で、上顎前歯部にパーシャルデンチャーを装着しなければならなくなり、下顎臼歯部にも8番を利用したTekが必要になった。砂上の楼閣は音を立てて崩壊した。
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 代わりにパーシャルデンチャーは順調に成長し、これまでとは趣を異にした2次固定の世界になった。
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by my-pixy | 2015-07-30 19:40
2015年 07月 29日
一次固定こと始め 2.
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 どこかで見た自己流の外科処置も多少の効果を上げ、臼歯部は多少の改善が見られ始めましたが、補綴ケースのピッチで先を急ぐため前歯部がとり残されて行きます。初診から5年目の状態です。目先に追われて次々と固定する歯牙が増えてゆきますが、このあと上顎前歯部も仲間に入って行きます。当時でも若年性歯周炎という言葉は聞いていましたが、その意味をはっきり認識するにはまだ時間がかかります。涙ぐましい通院記録だけが残っています。
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by my-pixy | 2015-07-29 17:52
2015年 07月 28日
一次固定こと始め 1.
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このケースの初診は札幌オリンピックが行われた1972年のことす。まだクラウンブリッジに関する諸問題を、英文のTheory and practice of crown and bridge prosthodontics Fifth Edition 片手に挌闘していた時代ですから、それどころではなかったのですが、2年前の大阪万博の時、片山恒夫先生のご自宅にうかがい、強烈な洗脳をうけたばかりでしたので、簡単に抜歯してパーシャルデンチャーというわけにもいきませんでした。

 この翌年には,すれ違いや咬合器の連載などを始めていますから、その前段階として連結、固定などに見通しをつけておきたかったのだと思います。古いカルテを見ながら当時のことを思い出していますが、ともかくペリオは不得意種目で西も東も分かりませんでした。
片山先生からのGoldman思想と暫間固定、永久固定が、4つの臼歯部と前歯部に展開されるという太平洋戦争のようなことが始まりました。中でももっともホープレスだと思われた右上6番はワイヤーを引きちぎって自然脱落しました。
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by my-pixy | 2015-07-28 10:15
2015年 07月 25日
今週のブログアクセス
f0103459_6573656.jpg 連休が終わってブログのアクセスは連日500。立ち寄り先から推測すると、基本ゼミの面々がマスクを透かせて見え隠れしています。中には ゼミではお話ししなかった2010.6のカメレオンデンチャー2まで行き着いた方もあるようで、制作者としてはうれしい限りです。
これもブログにはもったいないとも思いながらアップしたもので、ゼミの画像より力が入っています。見て頂けてて本当に良かったです。

 もくあみ会の事後抄録、「犬歯の使い方」も着実に出荷を続け、間もなく私がお預かりをした在庫はなくなります。死んだようだったリンクのブログ各位も少しずつ息を吹き返したようでほっとしています。それぞれの草の根の努力は、商業出版やメーカーの根無しパンフレットより、どれほど力強いか分かりません。今は見るだけの方々もいずれその輪の中に入って下さることを願うばかりです。


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by my-pixy | 2015-07-25 06:53
2015年 07月 23日
レジン外冠の耐久性・曼荼羅
 昨日も大勢の方にお立ち寄り頂きありがとうございました。基本ゼミの時のようにその印象を一言でも伝えて頂ければより良い人間関係ができそなのに・・・・と残念ですが、ブログのレポートから立ち寄り先を探るしかありません。
過去の記事はタグで分類していますが、一つのタグでも100件を越すもののが多く、その整理には手を焼いています。10年にもなるとむかし書いた記事はかなり忘れていますが、来訪者のレポートから記憶を呼び覚ましてもらう事は少なくありません。昨日のレポートから拾い出した話題はタグも「義歯の機能とかたち」から、1.レジン外冠の耐久性2010.11・ 2.欠損歯列曼荼羅 2014.5 の2つです。

  1.の方は前回ゼミのプレゼンにも使ったケースの一部ですが、画像も精細でピックアップ印象後の咬合採得や10年後の義歯の状態などが、プロジェクタの画像以上に鮮明に見られます。2.は長らく思い続けてきた課題ですが、昨年書いたことことは半分忘れていて試作を再開しました。多様な欠損歯列の状態をパノラマで表現し、欠損歯列の分類、KA367などから具体的な義歯設計にいたる思考過程を組みこんで、「義歯の機能とかたち」で延々と続けてきた話題を1枚の画像化したものです。まだまだ詰めは残っていますが、基本ゼミで若い人たちと一問一答を続けてきたことからたくさんのヒントを得ました。
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by my-pixy | 2015-07-23 08:04
2015年 07月 22日
上顎前歯部は固定性に!という要望
 昨日の土竜のトンネルには大勢お立ち寄り頂きありがとうございました。基本ゼミでは異例のしつこさでお話ししましたが、まだまだ先が心配です。患者さんの「前歯部だけは固定して」コールは簡単に鳴り止まないからです。要望に引きずられて一次固定にすれば簡単に一件落着します。しかしこちらの意見を貫徹すればあとあとまで、なんだかんだとクレームがつきます。それにもめげず不退転の決意が夏休みに流れ去らないよう、語り部からの応援歌です。

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f0103459_9482459.jpg 1987年、当時56才の女性です。少し年上でしたが初診時から激しい戦いは始まりました。旧義歯を改造したプロビジョナルはしばしば破折しました。これ見よがしに糸で縛ってやってきて「一次固定!一次固定!」です。それでもいうことは聞かないとなると、今度は新聞切り抜き攻撃です。ここで気を許して1回でもTEKの仮着などをしようものなら敵の術中です。反対に「それじゃその大学に行かれたら・・・」とつっぱなし「忍」の一字です。最後まで2次固定で良かったという言葉は聞けませんでしたが、装着後20年間、定期診査には通院されました。
 この一症例だけからでも2次固定の素晴らしさを数々見て取れると思います。ほとんどホープレスとも思われた上顎前歯群が20年間もパーシャルデンチャーと一体になって機能してきたことは、2本の犬歯によるところが大きいと思われますが、同時に歯と顎堤粘膜との協調も見逃せないでしょう。
 話題は変わりますが、もしこの患者さんが長命であったとしたら、きっとシングルデンチャーになっていかれたであろうことなど経過観察にはたとえ20年ほどであっても、つきぬ楽しみがあります。女性には多く、男性には見られぬ現象だからです。


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by my-pixy | 2015-07-22 09:13
2015年 07月 20日
一次固定はもうしませんか?
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2015年基本ゼミです。歯周病を抱えた高齢者の補綴処置をめぐって全員から症例提示をして頂きました。主催者側でも、若手メンバーの協力を得てプレゼンを整理した後に術者と一問一答。続いてこちらの類似症例の長期経過を見て頂いた後、それでも一次固定はやめられないか、2次固定で再検討するか問いかけたときの一コマです。多くの方から「ためしてガッテン」2次固定賛同の手が上がりました。

 マスキングした人が犯人というわけではありませんが、ちょうどこのくらいが患者さんの要望に引きずられて、無理な一次固定に突入する危機一髪でした。ただ否定するだけでは流れは止められないので、即重を使う伝家の宝刀、自称カメレオンデンチャーも公開して、一人一人にしつこくくり返したことで思いは伝わったようです。 私としては最近、気になっていたクロス偏在の発生源を確定できたことで大満足。調子に乗って懇親会でもつい飲み過ぎてしまいました。
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by my-pixy | 2015-07-20 12:07
2015年 07月 12日
風籟窯
f0103459_1111015.jpg 久しぶりの好天。仙人を引っぱりだし風籟窯にいってきました。別にしていかんけいではないのですが、新しい窯試作にかける質疑応答は、良くは分かりませんでしたが、われらの義歯製作に通じるやりとりにも通ずるものがあり小耳をたてながら、少し気合いを入れて写真を撮っていました。

上は家主の定ポジション、
中はお香の煙が美しくライティングを気にしながらの1枚。

そして下は手前の緑のお皿が主人お気に入りの緑のようでした。薪割りに始まって登り窯一杯に詰め込んで薪加減しながら10日にわたる窯だき。もう一月以上になるというのに体調は戻らないそうです。私には後ろ側にある花器の肌合いや色調の方がパステル調で美しく感じましたが、ご本人の狙いは緑。幾つもある中で思いに手がかかったのはこれだけだったようでした。

 一生懸命燃し続けた火をゆっくり落としながら、温度をコントロールする難しさなど、陶芸が究極の道楽といわれる一端を垣間見た思いでした。

by my-pixy | 2015-07-12 11:09
2015年 07月 10日
2/4犬歯・2012から2015
f0103459_854727.jpg先日もくあみ会から「犬歯の使い方」の特集を出したばかりで、その時に関連症例に参加してほしかったのですが、大捜索網にも関わらず行方不明でなかば諦めていました。

 ようやく網にかけてみると、あちらにはそれなりの理由があって網の破れ目から大海に出られていたようでした。f0103459_8102436.jpg
プロビジョナルで散々検討して製作した金属床義歯の紛失です。観念したのは執拗な捜索と来週末の函館でのクラス会です。前歯の挺出動揺は増しはらはらものですが、再度即重義歯で出席になりました。そのときのセリフが気になります。散々逃げ回った照れかくしかも分かりませんが「このほうが薄くて装着感がよい。」というのです。貴重なモルモットでまた逃げられては大変ですから深く追求せず、ポルトガルの鰯の炭火焼きの話で場を盛り上げておきました。1997年のパノラマがありますから、準ナチュラルヒストリー20年が間近です。

by my-pixy | 2015-07-10 08:05