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2016年 03月 31日
口腔内撮影は1.がリングストロボ、2.がマイクロレンズ
f0103459_14413394.png これから口腔内撮影を始めようという人の質問のほとんどはニコンかキャノンかということで、続いてはその機種の上下です。
 しかし忘れてならないことは口腔内撮影をするのは歯科医だけで、その被写体はカメラの先端から10センチほどにある接写ばかりで、それ以上大きなものを撮ることはありません。また光源はすべてリングストロボからの光で自然光を使うことはありません。したがって撮影にはリングストロボ、撮影用ミラーと口角鉤が不可欠です。 別な言い方をすれば正面感以外の撮影はすべて鏡に映ったものの写真を撮っているという、きわめて変則的な写真撮影ですから、一般的な写真撮影の知識経験はあまり役立ちません。

 カメラも接写用のマイクロレンズがつけられる一眼レフと、リングストロボだけがあれば良いのですが、その組み合わせによって使い勝手は大きく変わります。選択肢が少ないリングストロボを最初に決め、次に最適なマイクロレンズを決めるべきです。カメラボディは大きさ価格などから好きな物を選べば良いのです。私の推奨製品はリングストロボはニッシンMF18、マイクロレンズはマイクロニッコール85ミリです。現在、世界的に見てもこれ以上の選択はありません。セカンドチョイスには何かの問題点があります。
MF18を推奨する理由は調光の正確さと製品の完成度の高さです。またマイクロニッコール85ミリは適切な焦点距離で遠近感が自然なことに加え、近接時にレンズの先端部が大きく繰り出されず、ワーキングディスタンスが確保されることです。カメラボディは最も安価なものでも全紙へのプリントも可能ですし、90%の方がプレゼンに使用されているXGA(1280×7689)の24倍もの大きさがありますから、画素数の心配などは不要です。

「必要にして十分な口腔内撮影カメラ.2014.」などに再三書いてきた内容ですが、異論反論がおありの方はメールでどうぞ。

by my-pixy | 2016-03-31 17:24
2016年 03月 30日
院内改装中
f0103459_90226.jpg 究極の歯科医院を目指して造り上げた内装工事も何度かの改造を重ね、周辺地域の新築ラッシュでいささか古めかしくなってきました。ブリッジストンビルも目下工事中ですし、駅前のヤンマービルも近々とのことです。残ったダイビル、高島屋、明治屋などもそれなりにリフレッシュされています。

 パリの街並みなどを考えると、新しくなってもどんどん無個性になることには抵抗がありますが、現役でいる間はみすぼらしくもなりたくないので、意を決してリニューアル工事を始めました。ユニットの数を減らすと余裕が出てきました。まだこれからも週末ごとに工事が続きますが、大型連休までには一段落する予定です。

by my-pixy | 2016-03-30 09:28
2016年 03月 29日
スクリーンセーバーはパンドラの箱?
f0103459_982961.jpg 昨日の義歯の背景に使ったホルダーをスクリーンセーバーにかけるとこんな形で次々に展開します。
通常の発表の時は経過を追って年代順に提示しますが、このホルダーにはお一人様多くても3〜4枚に絞っていますから、同じケースが何度も出てくることはありません。ホルダーを分けない限りどのケースがいつ出てくるかはパソコン任せですから意外性があります。シャッフルにするとさらに予想はできなくなります。「義歯の機能とかたち」は土竜のトンネルの最大のタグです。欠損形態の分類、すれ違い咬合など私が追いかけてきた臨床ファイルシリーズの最終章でもあるのです。最後の切り札としてして考えた「KA367」で機能的な要素を考察したあと、実際のかたちに入るには論理からイメージへのジャンプが必要です。この時の最大の拠り所はプロビジョナルレストレーションですが、その前にどんな姿を思い浮かべながらプロビジョナルを進化させれば良いか、イメージの有無が問われるところです。






by my-pixy | 2016-03-29 08:41
2016年 03月 28日
義歯撮影のバック
f0103459_1754515.jpg f0103459_18594484.jpg口腔内写真撮影を始めたのは1960年代のことで、最初のきっかけは、ファインダーとの視差がゼロの一眼レフ、アサヒペンタックスでストロボなどの組み合わせは昨日のブログアップしたものです。

今日の話題は義歯のバックです。義歯の写真の中でボツボツ混ざっている色つき背景が80年頃までの画像で、バックに使うのに何色が良いかと迷いながフェルトの端布を使っていました。なるべく無彩色の物にしたい反面、黒ではメタルとの境界がつかず露出もうまく決まりません。一年、また一年と決定が先送りしになっていて、重い腰が上がったのは合成写真の頻度が増え、被写体への背景色のにじみが気になりはじめました。フェルトの端布は使わなくなりましたが、まだ統一の決断は尽きませんでした。

 今から考えると1999年のニコンD1に始まったデジタル一眼レフの色調はひどいものでした。「溺れるもの藁をも掴む」ということわざ通り、出費に苦しみながら各社の新型カメラを追いかけざるをえませんでした。結果的に10年近くのデジタル一眼レフの迷走のつけはすべてユーザーに回されたのです。
 
 ところが苦し紛れに基準色としたQPカードの写し込み撮影が義歯背景のコピー用紙化につながりました。この時から「義歯の機能と形」を追いかけて背景は白に統一されたのです。高い月謝でしたし、昔の義歯の写真は背景色を変更することはできませんが、フォーマットは決まりました。

by my-pixy | 2016-03-28 17:56
2016年 03月 27日
2016基本ゼミ
f0103459_1544926.jpg 2016臨床基本ゼミ第一日が終了しました。参加者の視点からは静岡支局長からスピーディなレポートが先を越されてアップされています。ともかくそのアクションの早さにはいつも驚いています。ときどき早とちりもありますが、このところやられっぱなしなので、こちらも慌てて昨日の発表スライド一覧をアップしました。マスコミ取材合戦のようですが、両方併せて頂けばオープニングの全容が分かりますので、受講生の方のメモとしては有効活用できるでしょう。
 昨日ゼミ修了後の懇親会出席者は32名で、受講生とこれからの講師、運営スタッフがちょうど同数で賑やかでした。
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初回の宿題として現在使用中の口腔内写真撮影の実際を全員に持参していただきました。数年前に較べると撮影画像のばらつきはかなり少なくなっていました。ただその内容をチェックしていくと、意味が良く分からないISO、ホワイトバランスなどをオートを選択している人が多く、一定の条件で撮影することが必要な口腔内写真の根幹部分があやふやなことが気になりました。オート任せのスマホなどの写真とはその目的が違うことをはっきりさせるには反復学習が必要なようです。

 リングストロボを放棄したニコン、消極的対応のキャノンなど、どのメーカーもマイナーな口腔内写真と取り組もうというスタンスがない中で、怪しげなシステムに引きずられている人もゼロではありませんでした。主催者側も完璧な対応は困難ですから結果オーライで流されそうなことは心配ですが、それでも2000年代の混乱期を思い出せば半年後には何とかなりそうです。

by my-pixy | 2016-03-27 08:02
2016年 03月 24日
CADとCAM
f0103459_13131461.jpg たまたまかもしれないが、二つの印刷物が舞い込んできた。とくに片方のタイトルは「今、知りたい、成功するCADCAM」とある。どんな臨床手技でも「成功する」ことがキャッチコピーになるような方法をわれわれはやりたいとは思わない。この本を受付のあたりに置いたとしたら患者さんはどう思われるだろう。

 「私はいつも成功しているような方法で処置してほしい。」「今から知りたいような方法は使って欲しくない。」と思われないだろうか。
   
 一方では「・・・の効果的な使い方」とある。それが売りものになるなら、効果的でない使い方が世に満ちあふれていることを物語っている。どちらにしても期待もされていないことを売り出そうとやっきになって考えた末の台詞としか考えられない。

 何かが狂っているとしか思えない。せめてCADとCAMのどちらが誰に役立つのかぐらいはっきりさせてほしいものだが、それをうかがい知れるような内容はない。私は10年以上先の話として、CADは歯科医の仕事に、CAMは技工士の仕事に役立つかもしれないが、われわれは両者を一体化して患者さんにサービスすることを目指してきたので、どちらの独走も好ましくないとしかいいようがない。

by my-pixy | 2016-03-24 13:13
2016年 03月 20日
不思議の国エチオピア
f0103459_9181771.jpg エチオピアといえば、ハイレセラシエ皇帝、アベベビキラ以来、不思議な国と思っていましたが、砂漠にある火山の噴火口が海面下だったり。更にを巨大なリングストロボ照明を持ち込んで集合人物を撮る女性カメラマンまで登場しては、何が何だか分からなくなってテレビを見ていました。BS朝日の番組でしたが、Webでは有名人らしいですし、月末にはアマゾンから写真集も出るようですから、その道の権威におまかせです。

1月にご紹介したナチュラルファッションもありましたし、地球最後の場所はアマゾンとエチオピアですが、自然環境のすさまじさも合わせるとこちらの方が上です。恐ろしいのはアフリカの動物たちをアスファルトに追い込んだように、彼らを芸能タレントに変えてしまう経済最優先の人たちです。

by my-pixy | 2016-03-20 09:39
2016年 03月 19日
使用期間限定
f0103459_9514341.jpgインレーブリッジの支台だった上顎5番が頬舌的に破折してしまった。破折は縁下深くに及んでいたが残存部に動揺はまったくない。抜歯となればかなり難航することも予想される。後方支台の7番も近心のポケットは10ミリに及ぶが動揺はゼロ。80代のさまざまなリスクを考え、多様な対応策がとれそうな金属フレームでレジンとコンバインしたブリッジを合着した。もっとも可能性が高い小臼歯のトラブルには、抜歯後にパーシャル・デンチャー装着を想定している。

by my-pixy | 2016-03-19 11:09
2016年 03月 19日
仮着セメントで術後対応
 f0103459_8521874.jpg くも膜下出血後のリハビリが続き観血的な処置は控えている。ホープレスに近い左側3456の補綴物も、定期検診時のセメントのコントロールだけで固定性ブリッジとして使われている。即重のテンポラリブリッジも今回はウオッシュやコーティングなどのメインテナンスをしてきれいになった。最も堅いテンポラリーセメントを使っているがリムーバーで撤去しながら3年半が過ぎた。
 
1980年以来の患者さんでドラマのような出来事が続いたが、現在は4ヶ月ごとの定期検診で安定している。あまり発表したことないケースだが、来週末からの基本ゼミ用に整理を始めたところである。

by my-pixy | 2016-03-19 09:05
2016年 03月 13日
「可撤性の可能性」と可轍部の簡素化
f0103459_16184477.jpg12月28日もくあみ会でのタイトルは「可轍性の可能性」でした。高齢者の歯周病多数歯欠損症例対してパーシャル・デンチャーの適用を再考しようということで 、良く考え抜かれた日本語でしたではありましたが、演者にも参加者にも理解されたとは言えませんでした。
英文であれば Periodontal splinting とPeriodontal Prosthesisの違いということなのですが、日本語になって「連結固定か歯周補綴か」「動揺歯の固定と欠損補綴」となると拡がりがなくなってしまうということだったのでしょう。問題は「可撤性」かけられた思いや理解が千差万別だったことにあると思われました。

 問題点はペリオを中心に研修中の方には、連結固定で目一杯で歯周補綴を考える余裕はなく、処置の最終段階になって五里霧中になってしまうことを、どうすれば突破できるかということだとと思われました。私自身もさんざん苦しんだのは、全顎的な補綴処置は補綴の中でも最も難しいことで、その解決には多くの知識と長い経験とを必要とすることでした。補綴的な問題だけでも少なくとも10年を要するでしょうから2足の草鞋で解決することとは思われません。われわれの医院でも患者さんの高齢化に伴い、従来通りの対応は困難になりつつあります。

 臨床歯科を語る会などでもよくお話ししていることですが、高齢の患者さんでは症例の持続期間はどうしても短くなります。メインテナンスも若いときのようには行かなくなります。そうした状況に対応するには、長期的に変更しない部分と、小刻みな修正が必要な事柄を区分して対応する以外にないと思います。
  オーソドックスな技工ステップで10年以上の持続ができなくても、問題がおきたらすぐに対処できるレジンのオーバーデンチャーで、小刻みな対処を積み重ねた1988年の症例です。

by my-pixy | 2016-03-13 10:03