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2015年 09月 29日
サムライ技工士
f0103459_8445145.jpg 歯科医の方も大変ですが,技工士の世界はさらに多難で、技工士学校の閉鎖、卒業後の離職の多さなどは目を背けたくなるようです。臨床歯科を語る会などでもそうしたことへの対応は必要と感じていますが、この本も絶滅危惧種に近づきつつある技工士という職種への魅力を伝えられればということで、日本歯科新聞に連載されたものを書籍化したもののようです。

 それぞれの時代、それぞれの国の事情などのなかで揺れ動く、海外進出の難しさももひたひた感じますが、続編も進行中のようです。 おそらく今後はや新素材やCAD.CAMなども無視できなくなるので、先進国で確立しつつあった日本人技工士のスキルも、その嵐と戦わざるを得なくなるでしょう。他人事ではないのですが。

by my-pixy | 2015-09-29 13:54
2014年 10月 02日
記憶とイメージ
f0103459_13193321.jpg 独立宣言からそろそろ一年。失業保険も食い尽くして、いったい何時になったら働き出すのかと周りが気をもんでいる中で開業の葉書が届きました。濃いブルーと白の縁取りの技工小屋はまぎれもなくノルウエーの光景です。
 背景にした画像はノルウエーのオーレスンという街で、ペンタックスのサービスステーションで見て以来「いつかは現地へ」と思い続けてきたところです。1995年、院内旅行をかねて皆で出かけました。聞くところでは母屋も同色ということですから埼玉の北欧ということでしょうか。
 
 不思議なのは萩原氏が使い始めたホームページのソフトと、矢倉沢の仙人のソフトが同一ということです。私の周辺ではこの「Jimdo」というソフトを使っている人はいませんし、両者は面識も意見交換もありません。ロケーションは大違いですが羊羹を切ったような仙人の工房もよく似た形です。ブログでは不満だがHPに大枚を投ずる気にはなれないというニーズには合っているようです。私もこれからだったらこれに合わせた展開を考えていたかもしれません。

by my-pixy | 2014-10-02 08:35
2013年 08月 25日
人工歯・現在・過去・未来
f0103459_16401622.jpgf0103459_17121397.jpg十数年経過した片側遊離端義歯の咬合面観ですが、この後も咬耗し続けました。その状態は先日発行の臨床ファイルⅤ・Vol3に掲載しましたが、Vol. 1で起こっている多くの破折事故もあり、不満の多いところです。解決は難しいにしても現状を知っておこうと6月に集まったテクニシャンの会で提案をしておきました。

 2ヶ月ほどの間にそれぞれ推奨する製品などについて意見をまとめてもらうことにしましたが、ほとんど個人のラボを営業している人達ですから、冒頭のような画像を集めることには無理があることは思っていました。果たせるかなこの場に使えるような画像はありませんでしたが、それでも製作時の姿はとどめぬ無残な姿は数々で「ヤッパリ!」という感じでした。

 これらをメーカー側にぶつけてみても人工歯は魅力のある商品でもありませんし、製造と販売はばらばらです。冒頭のケースに使ったOrthositと競合するような製品は30年経っても出ていないようです。義歯床との接着やコストなどを口実に陶歯とレジン歯という棲み分けになっているようです。

 日本を代表する松風エースで私も実習教育を受けてきました。しかし同じ会社のその後の製品はとてもヒトの歯とは思えないような形に変わっていきました。対合歯が天然歯の場合こんな歯で噛み合わせを作ることはできません。上下ともそっくり入れ換えることしか考えていないのです。パーシャル・デンチャー用と称して極端に頬舌径をつめた人工歯を誰が作らせるのでしょうか。対合歯が天然歯の場合これでうまく咬合するでしょうか。

 問題は形だけではありません。私達が使い出してからかれこれ30年は経ったと思いますが、いまだOrthosit を上回る硬さの臼歯部人工歯は出ていないようです。前装用レジンやコンポジットなどはそれなりに進歩したようですが、それらを使った人工歯はありません。理由は床用レジンとの接着不全とコストのようです。もしテレスコープ外冠を前装用レジンで作ったとすれば、人工歯はそれについていけないのです。

 自費診療用のコンポジットなどという製品はつくる材料メーカーも、人工歯は真面目に考えようとしません。保険診療用の安ければよいだけを追いかけるだけで、患者さんの口腔内がどうなっているかなど無関心で、臼歯部咬合面は雑多な素材で荒れ放題です。

by my-pixy | 2013-08-25 16:06
2013年 07月 26日
1999年エンプレス2
f0103459_10511761.jpg1990年 、あだ花のように咲き競ったガラスセラミックスは、数年後にして次々と消え去って、生き残ったのはたった2つインセラムとエンプレスだけになった。強度的には劣るエンプレスだったが、1990年代最後になってコア剤と組みあわせるエンプレス2を発売した。前歯部3ユニットのブリッジにも使えそうなこのシステムはわれわれにとって待望のもので、インセラムには及ばないものの適応症は拡がった。

 このケースも破折で失った左1番を補綴したものだがすでに15年を順調に経過した。現在のインプラント+ジルコニアの組み合わせと比べると、生体に対する優しさという点で大きな違いがある。インプラントの上部構造は壊れることに追われて目まぐるしく変わっているようだが、フルジルコニアだなどという暴力システムのつけは遠からずはっきりしてくるだろう。最近の貴金属高騰もあって eMax は大うけのようだが、これはエンプレス2の改良版にほかならない。eMaxになって適合性など進歩した点は多いがこれでも咬合面材料としては固すぎると思っている。金属は使えないとしても、せめて古くから使われてきたポーセレンにして欲しいものである。

白い歯

by my-pixy | 2013-07-26 18:40
2013年 06月 29日
うどの大木会
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 東京でも大きな学会が行われているようですが、こちらは田舎町でビールを飲んでいます。バイクで名物のうどが届いたので、くろむつの唐揚げとのおつまみがなかなか絶品でした。話題の中心はコーノスシュリッテンでしたが、海賊版ならぬ日本製が完成間近なようです。バーチャルの口だけ会議に比べ、ユーザー達が集まっての現物を手にしてのディスカッションは見ていても心が躍りました。

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 梅雨の合間の快晴で湿度も低く家中の窓を開放していました。入浴などで部屋を動いた人が、あちこちこちでいろいろな珍客に出会ったようです。久しぶりにゴミの穴にご馳走が入っていたせいか、芝生がすっかりきれいになったせいか、750ccのバイクだけでなく小鳥ととんびのかくれんぼにも利用され、室内での大きなトンビとの遭遇に驚いていたら、一夜明けては熊ん蜂まで後入来。まさか巣は作られていないでしょうが、次回は緊張です。そんなことにならないよう深夜はオンデマンドで、とり仲間のペンギンの子育て物語で締めくくりました。
 今日ネットでみたところうどの漢字はなかなか良い文字です。「独活」漢字の意味も良いし、ちょっと憧れます。いま熱中している「臨床ファイル」の版元は「独活の樹書房」です、なんてどうでしょう。音はイマイチですが土竜と同様、漢字で勝負です。長い年月、行方不明になってようやく日曜日に見つけた本からのヒントです。この説明は7月10日までお待ちください。

by my-pixy | 2013-06-29 17:21
2012年 11月 09日
ファイバー入りの硬質レジン
 今から考えると1990年代は修復材料が大きく変化し時代でした。惨憺たる結果に終わったキャスタブルセラミックスもありましたが、接着がほぼ安定し、エンプレスがその後を引き継いでくれました。この時期、イボクラーがレジン領域で精力を注入していたのがタルギス&べクトリスでした。
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 エンプレスでのお付き合いで、本社から最新器材とトップインストラクターを派遣して、早朝から深夜にわたるデモンストレーションをして頂きました。(写真2.3.4.5)私としてはエンプレスの成果にほぼ満足していましたし、ボートやヨットを作るFRPと同じこのシステムには後ろ向きでした。白水貿易や優秀なインストラクターの熱意に押されながらも、意地悪な課題を次々と出して困らせました。(7.8.9.の写真のようにファイバーを切断した後の仕上げの問題などです。)

 臨床にはほとんど使いませんでしたが、器材を置いていってくれた間に1〜2のアンレーなどを試したようです。もうすっかり忘れていましたが、先日上顎4番のeMaxの対合歯におかしなレジン充填を見つけました。カルテを見たところメタルコアつきのアンレーでテストしたことが分かりました。マージンは欠け咬合面は真っ平らになっています。撤去作業では素材の固さ、脆さ、接着状態など多くのことが分かります。タルギスが生きの残れなかったのは当然ですが、タービンも受けつけないような最新のeMaxもメタルの優しさには遠く及びません。硬質レジンほど簡単にNGにはならないでしょうが、eMaxも今後には十分の警戒が必要です。丈夫なだけにより危険かもしれません。

by my-pixy | 2012-11-09 16:54
2012年 11月 07日
オンリーワンと大量生産
f0103459_8395629.jpg 上の画像は削り出しに使う硬質レジンのインゴットです。インプラントの上部構造の材質に事欠いて、硬質レジンで一挙に失われた歯根膜まで取り戻すというコマーシャルには開いた口が塞がりません。撮影のライティングでごまかしていますがシェードはA2だけで、インゴットは単色ですからステインか何かを塗りまくって厚化粧をするのでしょう。単冠のみでブリッジ用はありません。固いが摩耗は大きそうです。

 下の記事は今朝の日経朝刊です。3Dプリンターの話は2010年4月に2回書いています。ちょうどeMax 導入で揺れ動いていた時期で、CADCAMではなくプリンターを使うという発想には驚きましたが、体制に変更はありませんでした。今はプリンターのインクの代わりに光重合レジンのようなものを使うようになってきたようです。

 問題は「速く安く誰でも」です。歯科臨床の中では間接法がそのターゲットになり、その担い手である技工士は渦中に立たされています。技工士学校は次々と閉鎖になり、卒業すれば離職者続出という中で大学昇格などという話を聞くと、田中真紀子文部科学大臣にエールを送りたくなります。
「もの作りの伝統」は日本のお家芸ではなかったのでしょうか。歯科医までもが間接法を軽視しコンポジットレジンに明け暮れして良いのでしょうか。

by my-pixy | 2012-11-07 08:53
2011年 11月 09日
今朝の日経
f0103459_8555188.jpg このごろ毎日は新聞を読まないのですが、今朝は大きな見出しに捕まりました。20年が過ぎても決して忘れないOCCの悪夢です。
 わが歯科医人生半世紀超のなかでも類を見ないゲテモノ事件、おれおれ詐欺に匹敵するまがい物に引っかかった自分も口惜しくて、以来一切この会社だけでなくフォーマットを同じくするデジカメも見向きもせずきましたが、ちょうど同じ頃、この事件は始まっていたのです。右下の写真の会社や研究室にも何度となく行きましたし、築地の料亭でカメラ談義に花を咲かせたこともありました。
 もちろんファンドなどは別世界の、カメラ設計出身の方にはすばらしい役員もいらっしゃいましたが、肝心の製品開発には黒い雲が見え隠れしていました。そして間もなくあるかなしかの手切れ金をばらまいて逃亡したのです。

by my-pixy | 2011-11-09 09:27
2011年 08月 28日
もぐらクラブ
f0103459_172818100.jpg 前回は2008年8月23日でしたからちょうど3年と3日ぶりで「むかし同じ釜のメシを食った」仲間が集まりました。一番若かったのが旅に出て欠席で総員8名、1〜2ゲストメンバーも混じっていますが、6人はそれぞれ長期間わが技工室を支えてくれた人たちです。


 前日到着の家主の方は、テレビなどで噂には聞いていた局地的豪雨でずぶ濡れになったり、新幹線ダイヤ混乱したり散々でしたが、土曜朝からはせっせと準備に励み本隊到着の13時にはピタリと宴会が始まりました。

 自宅まわりの高濃度放射能汚染マップ作成中のフクシマ県人が話題の中心で、仕事はともかく、地元産の食品が食べられるのに食べられない悩みなどを、海から100メートルの神奈川県も長野、埼玉も他人事ではなく神妙に聞いていましたが、昼からのビールは空腹も手伝ってバタンバタンとダウン。大幅な入浴タイムをとって、いつもの夜の部に入りました。
 普段はあまり口にできない超絶技工など話題はさまざまで、時にまな板にのせられるような立場にもたたされましたが、手作業を愛する人たちの思いには心和むものがありました。

by my-pixy | 2011-08-28 16:24
2011年 05月 18日
無茶なe.Max
f0103459_19162751.jpg  まだ半年で、大きなことはいえませんが、私にとっては楽しみな6ヶ月で再会の喜びは一入でした。
 この小さなレストがとんでしまってもテクニシャンにもイボクラーにも文句は言えません。バカなことをと言われるだけです。しかし私にとってはそれこそが生き甲斐なのです。
レストの目的はインプラント上部構造の回転防止です。しかしそれが設けられたのは、短縮歯列最後方歯のクラウンです。レジン前装冠にすれば安全に決まっています。チタンの上に透過性の高いe.Maxを乗せたところで、4番のアンレーのように美しくならないことも分かっています。e.Maxのアンレー上のレスト、アバットメント上のオールセラミックスのクラウン、呆れかえる選択です。

 私のねらいはもろくも崩れた20年前のOCCのリベンジです。オールセラミックスによる臼歯部修復のトライアルはすでに始まっていて、これまでのところトラブルは出ていません。その極めつけをこの過酷な条件でテストしたかったのです。全顎的にも過酷なケースですから、このレストが無くなったとしてもめげずに再製するでしょう。その方法も考えながらの再会でしたから気を良くしているのです。コントロールとして反体側の小臼歯にもオールセラミックスを使っています。

by my-pixy | 2011-05-18 19:19