タグ:義歯の機能とかたち ( 156 ) タグの人気記事

2015年 09月 18日
パーシャルデンチャーの機能と形
f0103459_1815580.jpg いつまでマダガスカルだという声が聞こえてきてようやく本来の話題に戻りました。臨床ファイルⅤの合本が一部出来上がってきたおかげです。
 146ページというボリュームで一冊では600gになり、数冊まとまるとずしりという感じになってしまいました。軽量化の目論見は少々はずれましたが、広告もなくパーシャルデンチャーに特化した話題は見応えはあると思います。この本のタイトルはブログ「土竜のトンネル」タグから引き継いだもので内容的にもブログの書籍化ですが、同時に1985年に始まった臨床ファイルシリーズの最新版の任も背負っています。いつまで続けられるかは不明ですが、形は変わっても現役引退までは頑張るつもりです。同時に世代差を補う意味も含めて、臨床基本ゼミOB会の方々にも参加して頂く試みもVシリーズがら継承しています。少しづつでも軸足はこちらに移っていくでしょう。

 表紙の画像はマダガスカル地下水路の開口部で、電線のように見えるのはバーミヤンの木の根です。つららのように水を求めて降りてきた木の上には、イチジクのような実を求めてワオキツネザルが群がっていました。f0103459_930061.jpg

 

by my-pixy | 2015-09-18 18:16
2015年 09月 08日
臨床ファイル Ⅴシリーズ合本
f0103459_13221867.jpg土竜のトンネル8月18日に予告したとおり臨床ファイルⅤシリーズの合本を製作作中ですが9月24日仕上がります。新しい合本は150ページで新たな装丁で軽量化を目指しています。バインダーに変わる新たな試みも進行中ですが、発送は2015基本ゼミが終了する28日からになります。これに伴いこれまでの分冊のものは在庫がなくなり次第販売を中止します。

f0103459_10321623.jpg合本の表紙に使った画像は先日のマダガスカル旅行の時のものですが、地下水脈に根を下ろす地上のマングローブのような植物の陰です。状況が分かりにくいので全体像もアップします。電線かワイヤーのように見えるのはこの根の一本です。

by my-pixy | 2015-09-08 09:50
2015年 08月 18日
臨床ファイル Ⅴシリーズ
f0103459_8164550.jpg  2013.4月にスタートした臨床ファイル Ⅴシリーズは号を重ね、最近のもくあみ会レポートで6冊になりました。
 号によっては在庫の無くなるものも出てその都度2版、3版を追加してきましたが、今回、在庫調整も兼ね1〜6を通して合本した形のものを製作することにしました。
 バインダーで統合することを止め、用紙や綴じ方も変更することでより低コスト化を目指しています。記事の内容は変更しませんが表紙、目次、扉などの変更が必要になるため、9月中旬を目標にしています。

 現在、Vol.1、Vol.2、Vol.3は在庫僅少ですが、Vol.5、Vol.6は2桁の在庫があります。しかし、その解消よりも、基本ゼミなどでお逢いするより多くの若い先生たちに、現実の症例の経過を見てご自分でも記録して頂きたいことが願いです。

by my-pixy | 2015-08-18 14:20
2015年 08月 04日
2本の中切歯はよみがえる
f0103459_1523586.jpgパーシャルデンチャー新時代にもレポートした上顎が危機に瀕した症例です。語る会などでは発表していますが、3本使用したインプラントのうち2本はロストし、残る1本はスリープ状態で残っています。患者さんには申し訳ないので何とか少しでも現状維持をして頂こうと苦しんでいます。
まず失われたインプラントの代わりに義歯床の負担域を変えるためにパラタルバーの位置を前方に移動しましたが,同時にチタン床を使い徹底した軽量化を図りました。見るべき成果はあり、下顎大臼歯の咬耗は進行しているにも関わらず、風前の灯火だった上顎の4前歯の動揺は低下し、一時はなりふり構わず追加していた2本のワイヤークラスプも一つづつ除去できるようになった。
 これに気をよくして中切歯唇舌面の変色した象牙質、コンポジットなどを交換し、失われた自然観の回復を行う余裕も出てきた。両脇の側切歯などの色調形態なども修正して、暗く沈んでいた中切歯の存在感を取り戻した。
 いつもいうことだが2本の中切歯は見事に顔貌の印象を変えてくれた。軽量化のためレジン外冠に換えていた2本の外冠は復活した。「パーシャルデンチャー旧時代」に戻って予後への不安は大幅に減少した。

by my-pixy | 2015-08-04 15:23
2015年 07月 31日
一次固定からの解放・1992.6
 大きな骨吸収や動揺が前歯大臼歯部に限られ、一次固定の切削が犬歯小臼歯部に及ばず、残存歯すべてが左右対称な咬合支持歯という幸運に恵まれたことが、この後の経過に大きく影響することになる。
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引退してキャンピングカーでの国内旅行を楽しまれた後、山梨での生活を楽しまれている。この後下顎の5.5が根面キャップになったがこれまた対称的で喪失はなく、パーシャルデンチャーは修理して使われているとのことである。(2015.8) 100才までの予後を見通しても下顎の両犬歯は間違いないだろう。

by my-pixy | 2015-07-31 16:30
2015年 07月 30日
一次固定の末路・第3回
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一次固定が崩れ始めたのは初診から15年目で、上顎前歯部にパーシャルデンチャーを装着しなければならなくなり、下顎臼歯部にも8番を利用したTekが必要になった。砂上の楼閣は音を立てて崩壊した。
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 代わりにパーシャルデンチャーは順調に成長し、これまでとは趣を異にした2次固定の世界になった。
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by my-pixy | 2015-07-30 19:40
2015年 07月 29日
一次固定こと始め 2.
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 どこかで見た自己流の外科処置も多少の効果を上げ、臼歯部は多少の改善が見られ始めましたが、補綴ケースのピッチで先を急ぐため前歯部がとり残されて行きます。初診から5年目の状態です。目先に追われて次々と固定する歯牙が増えてゆきますが、このあと上顎前歯部も仲間に入って行きます。当時でも若年性歯周炎という言葉は聞いていましたが、その意味をはっきり認識するにはまだ時間がかかります。涙ぐましい通院記録だけが残っています。
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by my-pixy | 2015-07-29 17:52
2015年 07月 28日
一次固定こと始め 1.
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このケースの初診は札幌オリンピックが行われた1972年のことす。まだクラウンブリッジに関する諸問題を、英文のTheory and practice of crown and bridge prosthodontics Fifth Edition 片手に挌闘していた時代ですから、それどころではなかったのですが、2年前の大阪万博の時、片山恒夫先生のご自宅にうかがい、強烈な洗脳をうけたばかりでしたので、簡単に抜歯してパーシャルデンチャーというわけにもいきませんでした。

 この翌年には,すれ違いや咬合器の連載などを始めていますから、その前段階として連結、固定などに見通しをつけておきたかったのだと思います。古いカルテを見ながら当時のことを思い出していますが、ともかくペリオは不得意種目で西も東も分かりませんでした。
片山先生からのGoldman思想と暫間固定、永久固定が、4つの臼歯部と前歯部に展開されるという太平洋戦争のようなことが始まりました。中でももっともホープレスだと思われた右上6番はワイヤーを引きちぎって自然脱落しました。
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by my-pixy | 2015-07-28 10:15
2015年 07月 23日
レジン外冠の耐久性・曼荼羅
 昨日も大勢の方にお立ち寄り頂きありがとうございました。基本ゼミの時のようにその印象を一言でも伝えて頂ければより良い人間関係ができそなのに・・・・と残念ですが、ブログのレポートから立ち寄り先を探るしかありません。
過去の記事はタグで分類していますが、一つのタグでも100件を越すもののが多く、その整理には手を焼いています。10年にもなるとむかし書いた記事はかなり忘れていますが、来訪者のレポートから記憶を呼び覚ましてもらう事は少なくありません。昨日のレポートから拾い出した話題はタグも「義歯の機能とかたち」から、1.レジン外冠の耐久性2010.11・ 2.欠損歯列曼荼羅 2014.5 の2つです。

  1.の方は前回ゼミのプレゼンにも使ったケースの一部ですが、画像も精細でピックアップ印象後の咬合採得や10年後の義歯の状態などが、プロジェクタの画像以上に鮮明に見られます。2.は長らく思い続けてきた課題ですが、昨年書いたことことは半分忘れていて試作を再開しました。多様な欠損歯列の状態をパノラマで表現し、欠損歯列の分類、KA367などから具体的な義歯設計にいたる思考過程を組みこんで、「義歯の機能とかたち」で延々と続けてきた話題を1枚の画像化したものです。まだまだ詰めは残っていますが、基本ゼミで若い人たちと一問一答を続けてきたことからたくさんのヒントを得ました。
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by my-pixy | 2015-07-23 08:04
2015年 07月 22日
上顎前歯部は固定性に!という要望
 昨日の土竜のトンネルには大勢お立ち寄り頂きありがとうございました。基本ゼミでは異例のしつこさでお話ししましたが、まだまだ先が心配です。患者さんの「前歯部だけは固定して」コールは簡単に鳴り止まないからです。要望に引きずられて一次固定にすれば簡単に一件落着します。しかしこちらの意見を貫徹すればあとあとまで、なんだかんだとクレームがつきます。それにもめげず不退転の決意が夏休みに流れ去らないよう、語り部からの応援歌です。

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f0103459_9482459.jpg 1987年、当時56才の女性です。少し年上でしたが初診時から激しい戦いは始まりました。旧義歯を改造したプロビジョナルはしばしば破折しました。これ見よがしに糸で縛ってやってきて「一次固定!一次固定!」です。それでもいうことは聞かないとなると、今度は新聞切り抜き攻撃です。ここで気を許して1回でもTEKの仮着などをしようものなら敵の術中です。反対に「それじゃその大学に行かれたら・・・」とつっぱなし「忍」の一字です。最後まで2次固定で良かったという言葉は聞けませんでしたが、装着後20年間、定期診査には通院されました。
 この一症例だけからでも2次固定の素晴らしさを数々見て取れると思います。ほとんどホープレスとも思われた上顎前歯群が20年間もパーシャルデンチャーと一体になって機能してきたことは、2本の犬歯によるところが大きいと思われますが、同時に歯と顎堤粘膜との協調も見逃せないでしょう。
 話題は変わりますが、もしこの患者さんが長命であったとしたら、きっとシングルデンチャーになっていかれたであろうことなど経過観察にはたとえ20年ほどであっても、つきぬ楽しみがあります。女性には多く、男性には見られぬ現象だからです。


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by my-pixy | 2015-07-22 09:13