2009年 04月 21日
CADCAMとジルコニア 2.
 もう昔々の話になりますが1990年代の始まり頃、セラミックスの加工法をあれこれテストしていました。キャスタブルセラミックスのの対抗馬として選んだのがこの器械です。まず通法どおりににワックスパターンを作り、倣い旋盤とと同じ方法でセラミックのブロックを削るというものです。画像の丸印の部分にワックスパターンが取り付けてあり、その横の自在アームでパターンの表面を撫でていくと、切削ルーム内で連動したタービンがセラミックブロックを削るというものでした。器械の精度はなかなかのものでしたしシステム的にもよくまとまっていましたが、大きな問題点があり採用には到りませんでした。
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 その第一はワックスアップから仕上げまでの総ての操作に技工士がかかり切らねばならないということです。第二はワックスパターンの表面を撫でていくという操作がきわめて難しいということでした。このことがはっきりしたのは元法を変更し、ワックスパターンから鋳造体を製作し同じ操作をすることではっきりしました。精度は格段に上がったのです。この事実は器械の素晴らしさを証明すると同時に、実用性を否定することになりました。
 最先端技術で武装した現在のCADCAMマシンも第一の点は改善されましたが、反対にさまざまな問題を背負い込んでいます。その中でも致命的な欠点はあれだけの装備をたった1回の作業のためにセッティングし専用しなければならないということです。一般工業用なら一度読み込んだデータでいくつもの製品を造るでしょう。それならあの装備も必要かも知れません。しかし歯科技工はまったく一期一会です。歯科技工にCADCAMを持ち込んだことは罪はだまだ続きます。(続く)

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by my-pixy | 2009-04-21 08:29


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