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2009年 05月 10日
ジルコニア
ジルコニア_f0103459_15585285.jpg一般に陶材と呼ばれているものは焼成の過程で大きく収縮します。ジャケットクラウンでもメタルボンドでも陶材築盛時にはそれを見込んでかなり大きめに作ります。
技工士の方々には当たり前のことでも歯科医でその実態をご存じの方は少ないのではないでしょうか。収縮は築盛のテクニックにより変わりますがCADCAMに使われるジルコニアも例外ではありません。ほとんどのシステムではインゴットを半焼成状態でCAMで削り出します。加工を容易にするにはそれしかないのですが、その後に焼成しますからボリュームは大きく変わります。

写真は上からインゴットのまま、インプラントのアバットメント、クラウンの焼成前後の状態ですが、大きな方が焼成前です。
インゴットの収縮状態はデータとして入力されているのでその分大きく削り出しておけば焼成後にぴったりおさまるのだそうです。その現場は確認していませんがうそではなさそうです。
そうなるとメタル鋳造などの常識は大きく変えねばならないことになりますが、反対にこれまでは何事もなく行ってきた技工作業のあちこちに、思いもがけぬ落とし穴があいていることも事実です。スキャンニング、ソフトウエア、切削器材などのせいといわれますが、それらが一斉に足並みを揃えるのは何時になるのでしょうが。今はインプラントの上部構造様最優先でことは進んでいるようです。

by my-pixy | 2009-05-10 15:32


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