2011年 03月 03日
ともに高齢者の大敵ですが、後者は完全にわれわれの守備範囲です。以前にも取りあげたことがありますが、半年ごとのリコールの患者さんにも予想外のトラブルに愕然とすることが絶えません。いつもまさか!が先にたって写真も撮らずに処置を始めてしまうのですが、2010年4月17日のケース以降は少し落ち着きが出て、聞き取り調査もできるようになりました。(ちっとも喜ぶべきことではないのですが。) Case1.昨年の12月のことです。カリエス傾向は低い方なので義歯の調整がメインでしたが、この時は修復物のマージンが多数悲惨なことになっていました。定期検診でクリーニングが終わったら、帰り道、近くのドラッグストアで大量購入して帰ることにしていたとの恐怖の告白が飛び出しました。86才男性です。 Case2. 76才男性です。一歯残存になった下顎を安定させるためにインプラントを埋入後3年半になります。最後の小臼歯はノーカリエスでしたから、そのままの姿で残したいとクラスプを使いました。半年前までは着色はあっても問題はありませんでした。ところが今回はご覧の通りです。もちろんクラスプとレストというハンディキャップはありますが、それはインプラント以前からも乗り越えてきたのです。検事尋問にすらすらと自白しました。昨年秋から地区の老人会の会長になった。コーラス部、カラオケ部では毎回大量配布して声の出を・・・。やめてくれ!みんなこんなになっちゃうぞ!。皆さんに深々と謝罪して、以後禁止か少なくともノンシュガーに変えるよう誓約! Case 3. 88才女性。最近ホームに入られ生活環境が急変、部屋の乾燥状態が気になりホーム内での勧めもあって常用。ほとんどの人が同様に使われている。これまでもカリエスは少なくはなかったが、8020はゆうゆうクリアししていたのに、今回チェックでは要処置歯10。セラミックのマージン下にコンポジットを詰めまくるのは 何とも情けないことです。 社会全体に拡がっているのど飴ブーム。皆さんの周囲にも間違いなく拡がっています。いま大丈夫でも明日からおこる可能性は決して低くはありません。まずはご本人にそしてご家族にも十分理解しておいて頂かないと、8020達成者ほど被害は深刻です。
by my-pixy
| 2011-03-03 10:02
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