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2014年 01月 09日
ニセコものがたり 1954     1.
ニセコものがたり 1954     1._f0103459_18533012.jpg 年が明けても皆さんお忙しいようで、ブログも凍結したままの方が大勢のようです。
まだ先の話ですが今年の2月は久しぶりでニセコに行く計画が進んでいるようです。ニセコといえばまだ海外旅行ができなかった頃、初めての海外でのスキーだといって津軽海峡を連絡船で渡り、雪だるまになって山頂からの新雪の中を転げ落ちたことが忘れられません。

昭和29年ですから本当は卒業試験などといわれていた頃ですが、それどころではありませんでした。この時のことだけでも一晩の話にはなりますが、さてお天気はどうでしょうか。去年も志賀高原で吹雪かれっぱなしでしたし、雪原を歩いていて骨折したドイツの首相のこともありますから、大風呂敷は控えるとしても昔の写真を引き出してみました。これも大掃除の賜物です。

ニセコアンヌプリは比羅夫側と昆布温泉側とから山頂に登れます。当時はリフトやゴンドラもありませんでしたからすべて徒歩ですが、冬の間は雪が深いのでスキーを担いでということはできません。ガイドブックもなかったので札幌在住の先輩をガイド役にしてついて歩きました。ただ同行3名中2人はシールをもっているのですが、買えない一人は藁縄をスキーに巻き付けついて歩くことになりました。
 アザラシの毛皮で作ったシールは前進するときはそれなりに滑りますし、戻ろうとすれば毛が逆立って雪をキャッチしてくれます。しかし悲しいかな藁縄を巻いたスキーは前後とも全く滑りませんからスノーシューなどと同じようにパタンパタン歩くしかありません。その上しばらく歩くと藁縄が切れてご破算になってしまい、大いに手足まといになりました。
 昆布温泉の駅から温泉までは湯たんぽつきの馬そりで快適でしたが、翌朝からは天候はまずまずだったのですが藁縄シールは地獄でした。志賀高原などではスキーツアの経験はあったのですが、海外スキーは別物でした。山に入ってからは飯ごう炊飯で、面倒だからと1日分をまとめ炊きをするのですが、朝食に全部食べてしまってという毎日でした。おかずもないのにですから今では信じられないことです。

1.昆布温泉に行く馬そり。毛布にくるまって湯たんぽ
2.札幌市内の除雪用たわし電車
4.ニセコ鞍部にある国鉄山の家
5.昆布温泉側から見たニセコ
ガイド役のS氏は2メートル50センチぐらいのジャンプ用スキー       (つずく)

吹雪が猛烈に吹き込んでくる青森駅のホームをよろよろ歩いて連絡線に乗り込むときの光景はその後
「津軽海峡冬景色」で見事に再現されました。

by my-pixy | 2014-01-09 18:54


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