2014年 10月 05日
![]() いずれの症例も大臼歯部の咬合支持は弱体化するか無くなっています。犬歯、小臼歯には辛うじて咬合接触が残っていますが、ここを拠り所に咬合するため咬耗は顕著で、残されたエナメル質が対顎の歯を削り落としています。セラミックスなどが入っていれば対顎の咬耗や移動が引き起こされていますが、咬む場所を変えようということにはならないようです。義歯が入っているケースもありますが、それによって咬合の均等化が計られることはなく、咬耗が著明になっても、咬耗した歯牙が誘導して顎位は決まっているようです。 長年の習慣に筋肉が対応して、接触のある歯はさらに削られるか対顎などにも問題は波及しますが、もはや回復する回路は働きませんから、偏在などはより顕著になっていくのでしょう。その末期になって歯科医がすれ違い咬合などに対応しようとしても、時すでに遅く、難症例の壁に引きずられていくような気がします。クロス偏在と左右的すれ違いが欠損歯列の最大の壁という持論はだんだん固まってきました。また天然歯とは異なる歯冠修復物がこうしたドラマと関わっていることも分かりましたが、中央の下から2枚は経過対応で防げたように思われます。 ![]()
by my-pixy
| 2014-10-05 16:26
|
ファン申請 |
||