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2008年 12月 13日
適合検査
適合検査_f0103459_1716458.jpg 修復物の装着前には適合検査が必要です。そこまでは意見が一致していても「その方法にはエキスプロラーとデンタルX線しかない。」という発言を聞いて愕然としました。ジルコニアの技工では、適合しないというクレームが多いのでスペーサーを厚めに使うようになって評判が良くなったと聞きます。こちらは間接法の自殺です。

 形成、印象、作業模型に問題があっても、テクニシャンは黙ってそのエラーをカバーしてくれていました。非情なCADCAMはその事実を白日下にさらしました。正確な加工性をもったシステムが導入されれば、それについていけない問題点が顕在化させます。ところが再製はしたくないからスペーサーで帳尻を合わせるということでは、事件を闇に葬るだけです。テクニシャンが歯科医の尻ぬぐいをしてくれていることに気がついていないのです。自分が正確と思って渡した印象から作られた修復物が、どうなっているかを把握しないではCADCAMなんかとは付き合えません。

 画像は昨日の適合検査のチェック時と、つぶれたパラシュートを膨らませた状態です。義歯床と顎堤との適合状態をチェックするフィットチェッカーという製品は古くからあります。しかし歯冠修復物のチェックに使うには、皮膜が厚すぎるだけでなく、ベースもキャタも白色なのできちんと練和できたかどうかの確認も困難でした。そのため多くの人は(そんなに多数ではない?)インジェクションタイプのシリコン印象剤を使用していました。私もセラミックに白のフィットチェカーは見にくいので、この印象剤を使っていました。
 1年ほど前この製品が中止になったとき、代品を探すより、はっきりクラウンブリッジ用を目指した製品を開発すべきだと考えました。(続き)

by my-pixy | 2008-12-13 10:34


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