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2015年 04月 17日
インプラントはあだ花か
 2007年のパーシャルデンチャー新時代はヒョーロン連載時代から数々物議を醸し出した出版だった。連載中から出版社とは絶縁状態になり、書籍化は退職したもと社員に丸投げされた形で進められることになった。もともと早すぎる出版で、筆者としてもオリンパスのOCC事件の二の舞になることは懸念していたが、それまでのパーシャルデンチャーについての試行錯誤の後に登場し、それまでの経緯もはっきりしない中で,異常気象のようなインプラントブームには危機感を感じていたので、それに警句を出すようなものにしたかったので、書名やサブタイトルのつけかたにも苦慮した。

 しかし、未成熟だった発表は功罪半ばする結果となった。自分でも半信半疑だったが、自分で手がけず批判はできないと考えての取り組みだったが、受け取られ方は肯定側に偏ったことはまちがいない。本人も予見しなかった術後トラブルの発生のつどスタディグループや臨床歯科を語る会などでは公開してきたが、それだけでは不十分なことは当然である。

 予期せぬトラブルはさらに多角的に続き、問題点の絞り込みも効かなくなって、自分の医院としては否定の立場を鮮明にすることになった。車のリコールなどから考えればその時期にきていると感じたからだ。本来なら追加発表もしたいところだが、問題が煮詰められていないのでそれもできずにいる。
条件に恵まれた若い患者さんなどでは切削被害の防止の役には立っているのかもしれないが、それだけでは別のマイナーな問題が見過ごされていると思う。

 なによりも異物混在によるナチュラルヒストリーの混乱は、今後長い期間にかけて尾を引くことまちがいなく、長い年月をかけて蓄積してきた歯科臨床のシステムを混迷に陥らせそうだ。非効率的ながら、患者の治療の推移から個々の治療計画を煮詰めて行くという、イニシャル・プレパレーション、プロビジョナル・レストレーション、ような手法を無為にする方向に動いていることは間違いない。

by my-pixy | 2015-04-17 09:33