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2018年 11月 04日
どこかに抜け道はないか
これまで基本ゼミなどで大切にしてきたことの大黒柱は経過観察でした。しかしフィルムカメラ時代から大切にされてきた『写真』の原点が今ゆるがされています。
 かつて一枚のフィルムに記録されてきた静止画像の中に込められてきた一番大切なものが、ドローンや無人カメラの動画に置き換えられています。宇宙のドラマにしても深海の神秘にしても新しいテクノロジーなしには不可能なものでした。しかしペットのおかしな行動や交通事故の動画が何度も繰り返されるユーチューブのオモシロ動画はそれとは別なものです。

 問題はわれわれの追いかけている臨床の記録はどうあるべきかということです。私は昔ながらの写真の延長線上にそれを追ってきました。しかし同じことを現在の若手に要求することには大きな壁を感じています。口角鉤やミラーの使い方にしてもわれわれが追いかけてきたものはクラシックそのものです。
 スマホ全盛の現代ではとっくに置き去られたものに固執してプレゼン資料をまとめることを、受講生に指導しています。確かにそれはプレゼンテーションには伝統的に熟成したものですが、忙しい臨床の中で不可欠なのだろうかと考えると疑問が残ります。そのために何が必要かが今のわれわれのジレンマで「スマホの口腔内写真でKA367のプレゼン画面が作れるか」がわれわれへの最初の課題です。
口腔内写真はともかくこの程度の術前の義歯の写真などを撮ることはできそうですが、広角レンズに特有な歪みは避けられず、前歯部よりも臼歯部が大きくなっています。また撮影時のカメラの保持によってこうした問題点はその都度ばらつきますから、100ミリ前後のマクロレンズのような自然な描写は不可能です。さらに口腔内撮影では撮影用ミラーや口角鉤、リングストロが不可欠なことを考えれば、スマホでの撮影がありないことははっきりしてきます。最後に残る可能性はミラーレス機を使ってのカメラボディの小型化ですが、ボディだけは小型化できても周辺機器は皆無ですから出口は見つからないでしょう。
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by my-pixy | 2018-11-04 10:27