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タグ:義歯の機能とかたち ( 173 ) タグの人気記事

2019年 07月 17日
いくつかの幸運が重なってテレスコープがRPDの中核に
1981年1月頃のことでした。ペリオの成り行きも少し見え始めて、暗中模索ながらテレスコープを使い始めました。既成アッタチメントには限界を感じていましたが、Eichnerの症例集などの見よう見まねで、クラスプサベーヤーだけが頼りでした。最大の適応症は67欠損の片側遊離端義歯でしたが、そん中にこんなケースも混ざっていました。
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既成アッタチメントには限界を感じていましたが17年後、思いもかけずこのような経過に再会し、テレスコープの信頼感は不動のものになりました。海賊版のミリングマシンなどを整備し、二次固定を目指したパーシャル・デンチャー時代が始まります。1998.12.25
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by my-pixy | 2019-07-17 11:47
2019年 05月 13日
2019 臨床基本ゼミ・エントリー症例
f0103459_1352755.jpg2019臨床基本ゼミ受講f0103459_14155721.jpg16名の問題症例が出揃ってそれらをベースに、治療方針などのディスカッションを行いました。
 
下のパノラマX線写真は上の正面観と同じ症例ではありませんが、このように同種の症例を一覧していくことで、個々の問題や特異性などを比べたり、分類したり、まとめたりすることができるということを実感して頂き、興味ふかいディスカッションができました。

16症例それぞれについては、症例ごとに、先日のような5枚のスライドX線写真で状況説明と対処法などを説明して頂きましたから、相互でのキャッチボールもスムースにできましたし、類型化による処置方針の検討にも役立ちました。患者さんの年齢は60〜70歳が多数でしたが、年齢差も男女別の対応の違いや、術後の経過予測などにも役立ちましたし、口腔内写真の評価などのお土産にもなったろうと思います。

受講生側の足並みが揃えば、こんな風な有効な話し合いができるという、素晴らしい経験でしたし、相互の交流にも役立ったと思います。宿題を残した人もありましたが、9月、最終ケースプレとどんな風に発展していくか楽しみですし、脱落者は出ないだろうと思われます。

by my-pixy | 2019-05-13 09:02
2019年 04月 21日
受講生の悩みは「理想的な補綴設計」とのことだが
f0103459_9463932.jpgわれわれのチームで症例の募集をして頂いている方からタイトルのようなメールが届きました。こちらとしては「どんなケースに困っているのだろう」がいつも頭から離れないクエスチョンですが、その対極にあるのがこの悩みだとすると何かすれ違いを感じます。最大の問題は「悩み」と「究極の補綴設計」の間にあるギャップです。
 上の画像は昔々、クラウンブリッジが一段落してパーシャル・デンチャーに足を踏み込んだ頃、当時の心境をイメージ化しようと苦心した時のものですが、その後も欠損歯列という壺の中身をめぐって何度か使いました。
 中身は多少変わっても、入り組んだパーシャル・デンチャー絡みの問題を話し合うには、これしかないかと再登場させました。中の歪んだ文字にもそれぞれ意味があります。

 ただ甘やかしてばかりでもいけないので、可愛いい受講生のポートレートも1枚!。マナーも知らないと美味しいご馳走にはありつけないのはイレバも同じです!。
個歯トレーは試してみましたか ? ? ?。次回その画像もぜひ見せて下さい。

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by my-pixy | 2019-04-21 08:52
2019年 03月 08日
愛知・もくあみ会
昨年の新潟でのもくあみ会に続いて、今年は来週、名古屋で開催されることになっています。来年ほ熊本ということになっているようです。おかげで東京の方は2019基本ゼミの方に集中できているようですが、何と無く出番はあるので言い出しのツケは回ってきます。そんなことでもなくては認知症が進むばかりですから、無い知恵を絞ってパソコンと格闘していますが、話題はどうしても昔話になってしまいます。
今回の準備中気がついたことは、1980年代にドイツのEichnerがE.Korberと一緒に来日していたことと、最初の二重金冠のパーシャル・デンチャーの話などです。われわれの学生時代も縫製冠だったクラウンのルーツは、われわれのクラウンブリッジのルーツでしたが、今になってもそこは忘れてはいけないことのようです。
今日の写真は1968年のスエーデンの技工所での1枚ですが、私が歩いた数十年はこの1枚にすべて写っています。今月の2つのセミナーはこれを辿ることでノルマは果たせそうです。
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by my-pixy | 2019-03-08 11:33
2019年 01月 23日
アタッチメントを使用した2〜3の症例を振り返って
私のパーシャル・デンチャー最初のケースレポートは、1971年根面アッタチメントを使用したオーバーデンチャーでした。はっきりした動機はありませんでしたが、すれ違い咬合の症例で、申し訳のようなクラスプのレストよりは、根面切断面全体をサポート使えることが魅力でした。
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1年ほどの術後経過から辺縁歯肉のコントロールの難しさなども指摘していますが、角化歯肉ということもよく分かっていなかった当時の状況は五里霧中で、問題解決には数年を要することになります。
ただ支台歯形態改善の必要性は、画像2の片側遊離端義歯(67欠損への対応)にもつながり、テレスコープ義歯の発展に大きく寄与することになります。
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しかしその全体像がはっきりしたのは第3画像の1990年.火曜会40周年のプレゼンでした。この時期までに根面アタッチメントは淘汰され、テレスコープ型に移行することははっきりします。」
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ナソロジーの模倣から始まって、すれ違い咬合、プラークコントロール、イニシャルプレパレーション、臼歯部咬合支持、歯周補綴、経過対応などの難問に「孫悟空」のように立ち向かいながらも、Cr-Brと総義歯の間で曖昧な存在だったパーシャル・デンチャーが不動の存在になったのは、「二次固定」という特性に目覚めてからのことだと思います。歯牙と粘膜の共存という難題への解明こそは「経過観察」の輝かしい成果です。

by my-pixy | 2019-01-23 11:06
2019年 01月 22日
義歯の機能と形
「義歯の機能とかたち」はモグラの最重要タグです。昔いろいろ迷って決めましたが、「あとみよそわか」流の日本語では「型と形」と言うべきなようです。近日の解説を読んだり、空手競技の評価項目などを見ると、
両者の日本語の使い方は月とスッポンなことが分かります。
ただ、言い訳を言わせて頂くと、私の言いたかったことは、義歯の姿形をまとめるには、欠損形態からきた外形や装着感と、機能時の動態の二つの面からの考察が不可欠なだけでなく、長期経過に伴う患者と術者の人間関係の変化も無視できないと考えたからです。

 そんな思いをイメージ化して作ったのがこの画像です。真ん中の木彫りのお人形は、ある患者さんから、お孫さんをモデルに彫られたとのことで頂きましたが、ここでは患者さん代表として参加してもらっています。
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by my-pixy | 2019-01-22 11:21
2018年 10月 25日
歯のない幸せ
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f0103459_1011096.jpg今週末は2018年最後の基本ゼミです。その中で中心課題になる一症例です。
60年の自分の臨床を振り返りながらいつも忘れられなかった患者さんです。小児歯科の先生からご紹介を頂いた方でした。不得意ながらお使いの総義歯をベースに新しい総義歯を製作しました。なんとかご満足いただき次の来院は数年後になりました。適合もほぼ良好で新調の必要性も認められなかったので、シリコンのリベース材でリライニングしました。充分ご満足頂き、その後は不定期のチェックだけになりました。

 私が歯科医として歩み出した頃、名医と名が高かった先生はその殆どが総義歯の名人でした。直接の恩師だった河辺清治先生だけでなく、私の父親も若くして総義歯患者でしたし、留学したアメリカでナソロジーが台頭したのも、総義歯のフルバランス製作が初期の目的でした。世界中の各大学でも補綴の中心は総義歯でしたが、歴史の長さの割には実りは無かったようです。

 そんな中で私はCrーBrとの葛藤に数十年を過ごしてきましたが、ペリオ、咬耗に引き回され、最終的には「二次固定」に逃げ込むことになりましたが、あのAAPはインプラント学会に変わり、最近の大学の臨床などを垣間見ると、パーシャル・デンチャーさえままならない混迷は極限に達しているようです。
しかし技工を放棄して補綴はあり得ないのです。10基の原発の廃棄も決まったようで、遅すぎましたが、福島の悲劇は無為には終わらなかったようです。

by my-pixy | 2018-10-25 08:24
2018年 09月 28日
欠損は大臼歯咬合支持喪失から剪断不全へ・その時義歯は
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アイヒナーの分類などに見るまでもなく、欠損歯列の始まりは大臼歯の咬合支持の喪失に始まることには異論がないだろう。その後はペリオの進行が推移を決めることが多いが、小臼歯、犬歯に欠損の範囲を広がってしまうと、咬合支持だけでなく前歯部での剪断にもことを欠く事になる。
 この間に欠損補綴も姿形を変え、SBRに配慮し、本来の歯列の温存に努めても、機能の保全は次第に困難になる。画像はその全体像を多角的に表現しようと試みたものである。その詳細は近著「補綴臨床の60年」に網羅したが、この画像はその総目録とも言えるもので、両者を対比しながらご覧いただくことで、全体像を理解して頂きやすくなるのではないかと期待している。次の機会は11月25日のモグラ塾の予定だが、欠損歯列の分類などとも関連づけて展開したいと思っている。

by my-pixy | 2018-09-28 14:50
2018年 09月 25日
インプラントは杖?
f0103459_16154135.jpg昨日まで臨床基本ゼミの欠損歯列のパートでした。4人の若手と一緒に広範な話題を分担し受講生からの症例相談も加えて長い二日間でした。事前の相談では火曜会などの場では決して登場しない23才の欠損症例も参戦し、その対応にも苦しみましたが、当日のプレゼンでも異彩を放ち、術者は「23サイ」というニックナームで可愛がられることになりました。これまでのセミナーでの雰囲気を感じとってかインプラントのケースはほとんどありませんでした。画像はそれにダメを押そうとしてか、講師側からのリクエストで私のプレゼンに追加された5年ほど前のものですが、スライド製作時よりよりも確信を持って受講生の方たちに提示できました。
一方この2ヶ月ほど苦しみ抜いているエキサイト・ブログの改悪はどうにもならないところにきています。この方向で進まれるなら・・・・と背水の陣でお付き合いをして見ましたがどうにもならずボロボロの旧タイプに戻しましたが、それが打ち切られるなら10年余のお付き合いもこれまでということになるでしょう。

by my-pixy | 2018-09-25 09:59
2018年 09月 21日
欠損と補綴の始まり
連休は最近の若手を相手に基本ゼミですが、1960年代に始まった私の補綴とのお付き合いを見直す良い機会にもなりました。右側にある赤いTYLMANのTheory and practice of crown and bridge prosthodontics Fifth Editionは、私の総てのスタートになった忘れられない一冊です。1000ページ余にわたる全文を翻訳したいなどと、とんでもないチャレンジを続けた日々のことも忘れられません。
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その中でも総てのスタートラインになったのが、右側に書き込んだアンテの法則です。スライド自体は昔のものですが、延々と続けてきたブログのタグ義歯の機能とかたちのルーツもここにありました。簡潔にFixed とRemovalに分割しただけの英文のPartial dentureには初めから負けているようです。欠損補綴に関心を持ち原稿に書籍に何度もパーシャル・デンチャーという言葉をタイトルに使いましたが、毎回その文字数の多さとそれに代わる日本語が見つからないことに苦しんできました。

by my-pixy | 2018-09-21 18:01