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2015年 11月 20日
片側義歯から両側性へ
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  臨床ファイルⅤでも多くの片側性のパーシャルデンチャーを見て頂いていますが、経過の長いケースでは支台歯やインプラントのロストに伴い、両側性に移行せざるをえないものもでてきています。2015年はそんな年回りなのか4ケースが両側性に移行しました。

 少し苦労はしましたが、金属床義歯の上手な方の協力を得て、コネクター以外のこれまでのコンポーネントはすべて活用し、違和感も最小限で満足に使って頂いています。
 義歯床内部で支台装置とコネクターのスペースとの取り合いになりますが、古い義歯を一部解体しテンポラリーを使って、コネクター以外に余分なものを出さないようにするやりくりは楽しみな部分もあります。院内と外部のラボとのコミュニケーションもだんだん上手になってきました。これぞ「パーシャルデンチャー新時代」です。

by my-pixy | 2015-11-20 13:22
2015年 11月 03日
1970年頃のこと
f0103459_13511280.jpg  f0103459_179290.jpgすれ違いやリン酸亜鉛セメントの話にもどったところで、雑誌に原稿を書き始めた頃のことを振り返ってみた。最初の1本は根面アタッチメント紹介で、卓球部の先輩から新しいもの好き!とガツンとやられたので、数年のトライアルの後2本目のリカバリー原稿をまとめた。
 3本目は咬合支持にまつわるもので、ネーミング,タイトルに迷ったもののオーバーデンチャーをベースに、すれ違い咬合への挑戦の皮切りになるものだった。ペリオ、テレスコープ泥まみれだったし、自動車事故で数年にして亡くなられて、すっきりした形にはまとまらずじまいだったが、思い入れは大きい症例だった。f0103459_17175684.jpg



1972年の「クラウンブリッジの臨床」という共同執筆の書籍では、恐れも知らず背伸びをして、補綴学教室の諸先輩の中に割り込んでいった。咬合の保全と改善という最終章で、動揺歯の固定、全顎補綴の問題点などを書くとは・・・・。しかしペリオ不在の中での挑戦は最も悔いの残るものになった。同じ症例の10年の術後経過は1985年の臨床ファイル1.に再録したが、この立派な本は書棚の奥で眠りつ続けている。
その後の「オールセラミックス」「パーシャルデンチャー新時代」なども力作ながら時期を得なかった

by my-pixy | 2015-11-03 13:33
2015年 10月 11日
カタカナとローマ字
 近年、会社名なども昔とは違って何の会社かどんどん分からなくなっていますが、ブログの記事なども分かりにくくなってきました。「一次固定・二次固定の5W1H、その答えが全てではないが・・・・」真ん中でピーマンになって(分からなくなって)ネットで調べる羽目になりました。「誰が,何時、何処で」と同じことらしいことが分かりました。
確かに動揺歯の固定についても昔は暫間固定、永久固定などと言われていました。耐久性だけを意味するような表現に不満で、永久固定という名の暫間固定などと悪口をいっている間にだんだん使われなくなりました。次が一次固定、二次固定ですがやはりペリオ側からのネーミングのようで、固定という概念自体に曖昧さを感じ、装置自体の方から呼び名を決めたいわれわれとしては、固定性か可撤性かで区分したいと感じています。Fixed bridge、Removal partial dentureからの延長で、長年の因縁もこもっています。
 来年のもくあみ会もそんな話題になりそうですから,東京オリンピックの二の舞にならないようアピールしたいと思っています。もちろん,クロスアーチスプリントなどは敵性用語です。

by my-pixy | 2015-10-11 13:12
2015年 10月 06日
伝統と継承・1
f0103459_9581647.jpgレストは完全に無くなりエーカース鉤がくさびになってリテンションを担っていた。支台歯のインレーを削ってレストスペースと小さなガイディングプレーンを確保して、7の外冠の取り込み印象をかねて印象採得し2回目の来院で完全復旧した。可撤性ならざらばの芸当である。
7番は歯冠長もないテレスコープだったが何より頑強だったことが長寿命の鍵で、おそらく今後も長期間継続してその役を果たしてくれるだろう。挺出した上顎の6番は、状況によっては大幅な短縮を行っただろうがこのケースではその必要を認めなかったので、若干の調整のみにとどめた。

by my-pixy | 2015-10-06 16:34
2015年 09月 28日
嬉しいメール
今朝パソコンをつけると嬉しいメールが入っていました。
「半年間にわたる基本ゼミ、本当にありがとうございました。大変多くのことを学ばさせて頂いたのですが、何よりも歯科臨床に対する基本姿勢を学んだ半年間であると感じております。明日からは早速臨床の日々ですが、筋の通った臨床を地道に行い、いずれまた先生方の前で症例発表できるようになりたいと思います。ありがとうございました。」
 最年少組27才の若手ですが大学在籍者が多い中、臨床まっしぐらのスタンスに注目していました。下の画像は彼の最終ケースプレ初診時のものです。難しい咬合崩壊症例ですが怖めず臆せず真っ向勝負していました。まだ詰めには到っていませんでしたが、年内にはきっと結果を出してくるでしょう。
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 彼のプレゼンを見ていたら、無我夢中だった私の1966年のケースを思い出しました。石膏模型の写真しか残っていませんが、写真を見ながらKA367に入力してみるとそっくりです。模型の写真も瓜二つといっても良いでしょう。われわれ歯科医は50年以上も同じような欠損を追いかけているようです。経過の記録はないので参考症例にはなりませんが、
 1. 4犬歯や下顎前歯群の健在
 2. 大臼歯部咬合支持の低下
 3. 咬合位低下とディープ.オーバーバイトなど、ナチュラルヒストリー的には興味深いことです。
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by my-pixy | 2015-09-28 08:27
2015年 09月 18日
パーシャルデンチャーの機能と形
f0103459_1815580.jpg いつまでマダガスカルだという声が聞こえてきてようやく本来の話題に戻りました。臨床ファイルⅤの合本が一部出来上がってきたおかげです。
 146ページというボリュームで一冊では600gになり、数冊まとまるとずしりという感じになってしまいました。軽量化の目論見は少々はずれましたが、広告もなくパーシャルデンチャーに特化した話題は見応えはあると思います。この本のタイトルはブログ「土竜のトンネル」タグから引き継いだもので内容的にもブログの書籍化ですが、同時に1985年に始まった臨床ファイルシリーズの最新版の任も背負っています。いつまで続けられるかは不明ですが、形は変わっても現役引退までは頑張るつもりです。同時に世代差を補う意味も含めて、臨床基本ゼミOB会の方々にも参加して頂く試みもVシリーズがら継承しています。少しづつでも軸足はこちらに移っていくでしょう。

 表紙の画像はマダガスカル地下水路の開口部で、電線のように見えるのはバーミヤンの木の根です。つららのように水を求めて降りてきた木の上には、イチジクのような実を求めてワオキツネザルが群がっていました。f0103459_930061.jpg

 

by my-pixy | 2015-09-18 18:16
2015年 09月 08日
臨床ファイル Ⅴシリーズ合本
f0103459_13221867.jpg土竜のトンネル8月18日に予告したとおり臨床ファイルⅤシリーズの合本を製作作中ですが9月24日仕上がります。新しい合本は150ページで新たな装丁で軽量化を目指しています。バインダーに変わる新たな試みも進行中ですが、発送は2015基本ゼミが終了する28日からになります。これに伴いこれまでの分冊のものは在庫がなくなり次第販売を中止します。

f0103459_10321623.jpg合本の表紙に使った画像は先日のマダガスカル旅行の時のものですが、地下水脈に根を下ろす地上のマングローブのような植物の陰です。状況が分かりにくいので全体像もアップします。電線かワイヤーのように見えるのはこの根の一本です。

by my-pixy | 2015-09-08 09:50
2015年 08月 18日
臨床ファイル Ⅴシリーズ
f0103459_8164550.jpg  2013.4月にスタートした臨床ファイル Ⅴシリーズは号を重ね、最近のもくあみ会レポートで6冊になりました。
 号によっては在庫の無くなるものも出てその都度2版、3版を追加してきましたが、今回、在庫調整も兼ね1〜6を通して合本した形のものを製作することにしました。
 バインダーで統合することを止め、用紙や綴じ方も変更することでより低コスト化を目指しています。記事の内容は変更しませんが表紙、目次、扉などの変更が必要になるため、9月中旬を目標にしています。

 現在、Vol.1、Vol.2、Vol.3は在庫僅少ですが、Vol.5、Vol.6は2桁の在庫があります。しかし、その解消よりも、基本ゼミなどでお逢いするより多くの若い先生たちに、現実の症例の経過を見てご自分でも記録して頂きたいことが願いです。

by my-pixy | 2015-08-18 14:20
2015年 08月 04日
2本の中切歯はよみがえる
f0103459_1523586.jpgパーシャルデンチャー新時代にもレポートした上顎が危機に瀕した症例です。語る会などでは発表していますが、3本使用したインプラントのうち2本はロストし、残る1本はスリープ状態で残っています。患者さんには申し訳ないので何とか少しでも現状維持をして頂こうと苦しんでいます。
まず失われたインプラントの代わりに義歯床の負担域を変えるためにパラタルバーの位置を前方に移動しましたが,同時にチタン床を使い徹底した軽量化を図りました。見るべき成果はあり、下顎大臼歯の咬耗は進行しているにも関わらず、風前の灯火だった上顎の4前歯の動揺は低下し、一時はなりふり構わず追加していた2本のワイヤークラスプも一つづつ除去できるようになった。
 これに気をよくして中切歯唇舌面の変色した象牙質、コンポジットなどを交換し、失われた自然観の回復を行う余裕も出てきた。両脇の側切歯などの色調形態なども修正して、暗く沈んでいた中切歯の存在感を取り戻した。
 いつもいうことだが2本の中切歯は見事に顔貌の印象を変えてくれた。軽量化のためレジン外冠に換えていた2本の外冠は復活した。「パーシャルデンチャー旧時代」に戻って予後への不安は大幅に減少した。

by my-pixy | 2015-08-04 15:23
2015年 07月 31日
一次固定からの解放・1992.6
 大きな骨吸収や動揺が前歯大臼歯部に限られ、一次固定の切削が犬歯小臼歯部に及ばず、残存歯すべてが左右対称な咬合支持歯という幸運に恵まれたことが、この後の経過に大きく影響することになる。
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引退してキャンピングカーでの国内旅行を楽しまれた後、山梨での生活を楽しまれている。この後下顎の5.5が根面キャップになったがこれまた対称的で喪失はなく、パーシャルデンチャーは修理して使われているとのことである。(2015.8) 100才までの予後を見通しても下顎の両犬歯は間違いないだろう。

by my-pixy | 2015-07-31 16:30